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2007年

2006年

2005年

ニコンD2X/D70によるニッコールレンズ簡易描写性能テスト

〜広角レンズ編(その1)

  D2X
 本レポートは、D2Xによるさまざまなニッコールレンズの性能テストである。といっても科学的なテストではないことは、あらかじめお断りしておく。もともとこのテストは、D2Xがレンズ性能の影響を大きく受けることがわかり、使えるレンズと使える絞りを知る必要があって個人的に開始したものだからだ。

 このテストにおいて、200本を超える手元の純正ニコンFマウントレンズをすべて調べてみようと考えている。一部の望遠レンズなどはニコンからの貸し出しに頼ることになったが、テストしたレンズの大部分は、私が自費で購入したレンズである。レンズの状態には人一倍気をつかっているつもりであるし、常用していないレンズは資料用なので新品同様のものがほとんどである。なお、テストに使用した私の所有しているレンズにカビや曇りが発生しているもの、機能的な障害が生じているものは皆無である。


テスト方法について

 レンズ本数が膨大であり、また数値評価が目的ではないため、簡易的なテストとした。近所の学校の建物を絞りを変えて撮影しただけである。しかしこれでも平面の被写体であるため、中心部と周辺部の描写の違いはわかるし、絞りによる変化も一目瞭然である。ただし、テストにあたって建物に対して撮像素子受光面の平行を厳密に出しているとはいえないため、最周辺部の描写はピント面のずれにより本来の性能より悪化している可能性がある。素人のテストの限界ということで、ご了解いただきたい。

 撮影はリンホフ製大型三脚にアルカスイスのボール雲台か、エルグの3WAY雲台を使用し,カメラあるいはレンズを固定して行なった。D2Xではわずかなブレも怖いので、レリーズは使わずカメラを三脚に押しつけて1コマずつ丁寧に撮影している。レンズごとに天候条件や撮影時刻が異なっており、このため画像の印象もかなり異なる場合もある。

 カメラの設定はすべて出荷時の状態で、ホワイトバランスや露出はすべてオート、色空間はAdobe RGBになっている。ISO感度は最低か1段アップしている。ピントはカメラのAFにまかせた。MFレンズをテストする場合は、カメラのフォーカスエイドを参考にしながら、スクリーン上でピントを決めている。

 すべてRAWデータで撮影したが、掲載にあたりNikon Capture 4.3、あるいはNikon View 6.2.5でJPEGに変換している。Nikon Caputure 4.3の色収差補正は使用してない。

 なおこのテスト結果は、あくまでD2XあるいはD70との組み合わせにおけるもので、銀塩カメラで使用した場合の描写性能とは異なることは、十分に理解してほしい。デジタル一眼レフカメラでも機種が変われば結果も異なるはずである。

 なおD2XとD70の間で、同じレンズの同じ焦点距離において開放絞り値の表示値が微妙に異なる場合があった。原因はわからない。

 またズームレンズの場合、中間焦点距離はレンズの指標に合わせたが、撮影後の画像データに記録されている焦点距離にわずかのずれが生じている場合があった。これは操作上の誤差ということで、ご容赦いただきたい。





 第1回および第2回にとりあげるのは、D2XやD70などでとりわけ使用頻度が高いと考えられる焦点距離24mm以下のAFレンズ群である。


AF-S DX Zoom Nikkor ED 12-24mm F4G IF [170,100円]

 APS-Cフォーマットの撮像素子に対し、イメージサークルを小さくしたDXニッコールレンズシリーズの第1弾。2003年6月28日に発売が開始された超広角ズームレンズである。ニコンの一眼レフカメラはすべて1.5倍換算のため、焦点距離は35mm判換算で18〜36mm相当になる。

 この1.5倍掛けのため、これまで純正レンズで最短だったAi AF Nikkor ED 14mm F2.8Dは21mm相当にしかならず、そのうえ巨大な前玉を持つため、携行性や操作性が著しく不便だった。より広角でコンパクトかつ高性能なレンズに対する要求は強く、12-24mm F4Gは発売から半年以上にわたって入手難が続いたという。

 比較的コンパクトなサイズで全域コンスタントにF4の明るさを達成、AFは超音波モーターによりフルタイムMF可能と、操作性についても良好である。IFでもあり、ズーミングでもピントあわせでも全長は変化しない。ただ、最近の一部のAFズームニッコールレンズは、レンズマウント側にズームリング、レンズ先端側にピントリングというそれまでのオーソドックスな操作系を反対にしているものが多く、このレンズも反対である。したがって従来型の操作系となっているレンズと混用すると、ズームリングとピントリングをどうしても間違えてしまう。

 描写性能は、現時点ではD2Xで18mm未満の焦点距離においては、単焦点のAF14mmレンズの性能が不十分であるため、AFニッコールレンズ中唯一の選択肢である。また18mmにおいても、他の4本のズームと1本の単焦点とを比べて一番良い結果が得られるだろう。ただし12mm広角端の描写はF11まで絞っても周辺部に不満が残る。15mm以上でも周辺部まで鮮明な描写が欲しい場合にはF8以上に絞りたい。中心部だけで良いなら全域開放から使える。

 なお、倍率色収差の補正が十分でないためか、各焦点距離で周辺部の建物のラインに鮮明な紫色の色にじみが一線入る。RAWで撮影すれば、Nikon Capture 4.3の色収差補正で消えるから問題ではないが、次の新レンズではぜひ最初から消して欲しいところだ。


●簡易描写性能テスト
http://dc.watch.impress.co.jp/static/lenstest/12-24mmf4g/12-24mmf4g.htm
●製品情報
http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/dx/zoom/af-s_dx_ed_12-24mmf4g_if.htm


AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8G(IF) [231,000円]

 DXニッコールレンズの第3弾として2004年6月25日に発売。35mm判換算で25.5〜82.5mm相当の全域F2.8大口径標準ズームである。EDレンズ3枚に非球面レンズ3枚という少し前なら考えられないような贅沢な光学系を持ち、DXニッコールレンズの中でもプロ用最高級レンズという位置づけなのだろう。AFは超音波モーターによりフルタイムMF可能で、ズームリングの滑らかさといい、操作性は非常に良い。しかし本体サイズは巨大で、携帯性は良いとはいえない。大柄な花形フードが付属する。今回使用したレンズはニコンから借用したものである。

 価格の面からもDXニッコールの看板レンズといえるが、D2Xでは17mm広角端での描写が良くない。F11まで絞っても周辺部が満足すべき状態にならない。どうしても信じられず、何度も撮影し直し、また異なるシチュエーションでも撮影してみたが結果は変わらなかった。35mm判にも対応する従来のAF-S 17-35mm F2.8D(IF)のほうがまだましで、さらに安価なAF 18-35mm F3.5-4.5D(IF)、そして新しいDX 18-70mm F3.5-4.5G(IF)の広角端のほうが周辺は良い。

 24〜28mmのレンジではF11まで絞れば、最周辺部までほぼ良好となる。また35mmではF5.6〜8で良好、55mmでは開放からまずまずだが、最周辺部は絞っても向上しない。


●簡易描写性能テスト
http://dc.watch.impress.co.jp/static/lenstest/17-55mmf2.8g/17-55mmf2.8g.htm
●製品情報
http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/dx/zoom/af-s_dx_ed_17-55mmf28g_if.htm


AF-S DX Zoom Nikkor ED 18-70mm F3.5-4.5G(IF) [58,800円]

 大ヒットしたD70の発売と同時に、レンズキットの付属レンズとして2004年3月19日に登場。レンズ単体としてはDX 17-55mm F2.8Gと同じく、2004年6月25日に発売になった。35mm判換算で27-105mm相当という焦点距離は活躍しやすい領域で、レンズキットの標準ズームとしては申し分ない。

 コンパクトな外観はD70によく似合い、超音波モーターによるフルタイムMFが可能で、一定のトルクのズームリングと操作性も優れている。IFによりピント合わせで全長は変化しないが、ズーミングでは望遠になるほど全長が伸びる。遮光効率の良さそうなコンパクトな花形フードが付属する。

 レンズ性能としては、D70にはなかなか良く適合しているといえよう。最周辺部まで完全な描写を求めるとすると、どの焦点距離でもF8以上に絞る必要があるが、中心部は全域で絞り開放からシャープであるし、色にじみも非常に少ない。アマチュアどころかプロでもその性能と使いやすさに、かなり満足できるはずである。

 ただし、D70よりはるかにレンズ性能に対する要求が高いD2Xでは厳しいところもあり、全焦点域で中心部の画質の高さにF11まで絞っても周辺部がもうひとつ追いついてこない。それでも18mmの広角端で、F5.6くらいから周辺部まで画像は少し甘いながらも整っていて、これは高価なDX 17-55mm F2.8Gよりも良い。またアンシャープマスクやコントラスト調整などで、見かけの画質を良くすることもできるから、D2Xでも十分実用になると判断できる。A3ノビを超える大サイズに伸ばさなければ、相当シャープな写真がコンスタントに得られるだろう。

 比較的コンパクトながら優れた操作性と使いやすい焦点距離、バランスの良い光学性能を確立し、最近のニッコールレンズの中では傑作だと思う。価格も十分安い。D70がベストセラーになったのは、このレンズの存在も大きかっただろう。


●簡易描写性能テスト
http://dc.watch.impress.co.jp/static/lenstest/18-70mmf3.5-4.5g/18-70mmf3.5-4.5g.htm
●製品情報
http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/dx/zoom/af-s_dx_ed_18-70mmf35-45g_if.htm


AF-S Zoom Nikkor ED 17-35mm F2.8D(IF) [241,500円]

 広角端20mm以下の超広角ズームとして、ニッコールレンズでは第2弾。初の17mm級ズームとして1999年9月29日に発売となった高級レンズ。実はデジタル一眼レフカメラのD1も同日に発売されている。まだデジタル時代が本格的に到来する前であるから、もちろん35mm判フルサイズ対応である。今でも35mm判超広角AFレンズとしては、AF 14mm F2.8Dに続くワイドアングルである。

 プロ用にふさわしく、AFは超音波モーターによりフルタイムMFが可能で、IFのためピント調節によるレンズ全長の変化はない。同時にズーミングによる全長の変化もない。高速のAF、比較的滑らかなMF時の操作、軽いズーミングの操作など、やや大柄なレンズながら操作性は抜群である。またF5あたりに装着した場合の重量バランスもよい。大柄の花形フードが付属する。

 3枚の非球面レンズと2枚のEDレンズを採用した10群13枚の光学系の性能は素晴らしく、このクラスではトップの描写性能と思う。実際このレンズに信頼を寄せている知人のカメラマンはたくさんいる。発表時、それまで望遠レンズ専用と思っていたEDレンズを採用したことに軽い驚きを感じたが、こうしてデジタル時代を迎えてみると、デジタルにおける色収差補正への要求の厳しさから、当然ともいえる選択だったと理解できる。

 D2Xで使用した場合、25.5〜52.5mm相当の広角ズームとなる。操作性は素晴らしいが、描写性能は期待ほど良くない。特に広角17mm側では、F11まで絞っても周辺部の甘さがとれず、今ひとつぱっとしない画質である。35mm側に向かうにつれて良くなるが、大きさや重さ、価格を考えるとこの性能で納得できるかどうか。私の場合、D2Xでは使わないレンズに分類してしまった。

 D70ではF8以上に絞れば、広角端から望遠端までどの焦点距離でもまずまずの画像が得られる。ただし、D70との組み合わせではレンズが重く大きすぎるのはやむをえない。

 銀塩フィルムの優等生レンズでも、D2Xでは平均以下となってしまうあたりが、デジタルの厳しさ、辛さである。


●簡易描写性能テスト
http://dc.watch.impress.co.jp/static/lenstest/17-35mmf2.8d/17-35mmf2.8d.htm
●製品情報
http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/af/zoom/wide/ai_af-s_ed_17-35mmf28d_if.htm


AF Zoom Nikkor ED 18-35mm F3.5-4.5D(IF) [81,900円]

 AF-S 17-35mm F2.8Dが登場して約1年後の2000年9月8日に発売開始された、普及価格の超広角ズームレンズ。当時はこのクラスに超音波モーターを内蔵するわけにはいかず、AFはボディ制御となる。しかしIFなのでピント合わせは速く、かつ全長は変化しない。ズーミングでは全長が変化する。AF-Sレンズに比べてはるかにスリムで軽量だが、フードが共用のためレンズ先端部のみ大きく、せっかくのコンパクトさをスポイルしている。専用フードを開発すれば、先端部を細くしてレンズ全体を均一に細くできたのではないだろうか。

 非球面レンズ1枚、EDレンズ1枚を使用した8群11枚の構成だが、もちろん35mm判フルサイズ対応である。最短撮影距離33cmはAF-Sの28cmには及ばないが、寄れる方である。絞り羽根は7枚だが円形絞りになっているなど描写性能にはこだわっているとある。35mm判銀塩カメラで使用すると、開放付近ではごく四隅で像が流れる。そのあたりがやはり普及価格ズームの限界と感じるが、私としてはそのコンパクトさでAF-Sレンズよりも持ち出す機会が多いレンズでもある。

 D2Xでのテスト結果は、驚いたことに全域でAF-S 17-35mm F2.8Dより結果が良い。いや、それどころか最新のDX 17-55mmより、はるかに広角端の画像は良い。周辺部の画像の締まりはわずかに甘く色にじみも大きめだが、像がきれいに整っている。絞るほど画像は良いが、一応F5.6からF8まで絞ると使えるという感じだ。色にじみはRAWで撮影して、定番のNikon Capture 4.3の色収差補正で一発できれいに除去できる。

 D70でももちろん良好で、F5.6あたりでも周辺部まで相当良い。もちろん四隅まで完璧にシャープなら申し分ないが、そうしたレンズが現実に存在しない以上、このレンズを素晴らしいと褒めるべきだろう。


●簡易描写性能テスト
http://dc.watch.impress.co.jp/static/lenstest/18-35mmf3.5-4.5d/18-35mmf3.5-4.5d.htm
●製品情報
http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/af/zoom/wide/ai_af_ed_18-35mmf35-45d_if.htm


AF Zoom Nikkor 20-35mm F2.8(IF) [販売終了]

 ニコンではその昔、世界初の広角28mm端ズーム、広角25mm端ズームなどを次々に開発した歴史があるのに、広角端20mm級のズームレンズの開発では遅れをとった。ニッコール初の広角端20mmズームレンズは、1993年11月の登場である。製造終了時の価格は227,000円(税別)と後継のAF-S 17-35mm F2.8Dとほとんど変わらず、当時もやはり超高級レンズであった。

 まだニコンが超音波モーター技術をもたない時代のレンズだから、当然AFはボディ駆動である。ただし鏡胴中央部にMF切り替えリングを持ち、簡単にMFに切り替えることができた。ボディ側の切り替えは操作しにくいから、当時はこの方式でかなりMFも使いやすくなったと思ったものである。

 非常にコストがかかる精研削非球面レンズを第1面に採用して性能を高めたという11群14枚構成で、さすがに素晴らしい性能を持っている。広角端開放から周辺部まで安定した描写で、単焦点レンズより良いくらいだった。であるから、もちろん今35mm判銀塩カメラで使用しても、十分活躍できるレンズである。IFのためピントあわせで全長が変化せず、またズーミングでも変化しないので、操作性も良い。最近中古価格が下がってきているので、狙い目のレンズといえる。

 さて、D2Xでの結果を見ると、このレンズが価格に見合った性能のレンズだとわかる。広角端20mmでは絞り開放F2.8からかなり良く、F4で周辺部までまずまず整うと、その後は絞っても画質は向上しない。他の焦点距離では多少画質に差があるが、F4で周辺部までほぼ良くなりF5.6でさらに画質が向上する。それ以上は絞っても大きな変化はなく、安定する。

 D70では要求水準にもよるが、F2.8開放から使えるといっても良いだろう。28mmだけなぜか少し悪いが、ピントがわずかにずれた可能性もある。F5.6まで絞れば全域で安心して撮影できる。

 当時を考えるとEDレンズを非採用なのは当然だが、それにしては色にじみも意外と少ない上に、Nikon Capture 4.3の色収差補正を適用すれば、紫色と緑色両方の色にじみが完全に消える。

 広角端20mm以下のニコン純正ズームレンズでは、このレンズの性能が一番良いのではないだろうか。35mm判換算30〜52.5mmという焦点範囲は狭いが、その昔の28〜50mm級ズームと見なすこともでき、画質にこだわるなら手元に欲しいレンズだ。


●簡易描写性能テスト
http://dc.watch.impress.co.jp/static/lenstest/20-35mmf2.8/20-35mmf2.8.htm


AF-S Zoom Nikkor ED 24-85mm F3.5-4.5G(IF) [59,850円]

 2002年6月22日から発売が開始された、はじめて普及価格帯ズームに超音波モーター(ニコンはSWMと呼ぶ)を搭載したレンズである。常時MFに切り替え可能で、IF方式のためピント合わせによる全長の変化はない。さらに絞りリングがなくなり(Gタイプレンズと呼ぶ)、ボディ側で絞り制御ができないニコンF4やF90などのカメラでは、プログラムモードかシャッター速度優先AEでしか露出制御できなくなった。ともかく、新しい世代を感じさせたズームで、価格も安いことで私の友人たちも多くが買っていた。

 非球面レンズとEDレンズを1枚ずつ使用した12群15枚の光学系はなかなか高性能で、24mmから85mmという焦点距離が非常に使いやすく、レンズも小型軽量でF値が少し暗いことを我慢すれば、その優れた操作性から言ってもニコン銀塩一眼レフの常用標準レンズとしてお勧めしたいレンズである。DXフォーマットでは35mm判換算で36〜128mmと少し広角端が長めだが、その昔に一世を風靡した銀塩の35〜135mmズームとほとんど同じ感覚で使うことができる。

 D2Xでのテスト結果だが、驚いたことにスペックからみて安価と言えるこのズームレンズの性能は素晴らしいものだ。どの焦点距離でも絞り開放から最周辺部まで相当に良く画像が整っていて、F5.6に絞れば今までテストしたレンズの中では、周辺部では1、2を争う高画質である。もちろん中心部も文句なくシャープだ。ただし私のレンズは、ごくわずかだが片ぼけがあるようである。色にじみも少なく、もちろんNikon Capture 4.3で消し去ることもできる。

 不思議なのはD70でのテスト結果で、D2Xより全体に一段悪い結果が出ている。これはひょっとするとD2XとD70のAFピント精度の問題かもしれない。とはいっても、D70でも安心して使えるズームであることは間違いない。このレンズも安くておいしいニッコールの1つである。


●簡易描写性能テスト
http://dc.watch.impress.co.jp/static/lenstest/24-85mmf3.5-4.5g/24-85mmf3.5-4.5g.htm
●製品情報
http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/af/zoom/wide/af-s_24-85mmf35-45g_if.htm


Ai AF Zoom Nikkor ED 24-85mm F2.8-4D(IF) [92,400円]

 2000年10月26日から発売が開始された、比較的大口径でありながら比較的低価格の標準ズームレンズ。比較的大口径と書いたのは、ニッコールではAi AF-S Zoom Nikkor ED 28-70mm F2.8D(IF)という大口径高級ズームがあるが、この24-85mmは望遠端はF4になるが広角端では同じF2.8をそれも24mmで達成していること、比較的低価格と書いたのは28-70mmが22万円もするのに、これは1/3強の92,400円だからである。

 IF方式なのでボディ駆動でもAFは非常に速い。サイズはやや大柄だが、28-70mmよりはかなり小型で軽量である。なにより焦点範囲が24mm〜85mmまでというのが使いやすく、その上十分明るいから、私の場合28-70mmの出番がほとんどなくなり、結局処分してしまった。それほどまでにこのレンズは便利である。

 もうひとつ、このレンズは35mm〜85mmの範囲でマクロが効き、特に85mm端では1/2倍の接写が可能である。その上、近接撮影しても実効F値が変化しないという大きな特徴があり、文書複写などの厳密な接写でなければ性能も十分で、実に活躍範囲が広いレンズなのである。大型の花形フードが付属する。

 さてD2Xでの実写結果であるが、かなりの高性能でF5.6まで絞ると35mm近辺がやや弱いがそれ以外の焦点域全域でほぼ最周辺部まで像が整い、中心部は非常にシャープである。35mm近辺もF8まで絞ると良くなる。11群15枚の光学系に非球面レンズは2枚使用されているが、EDレンズは採用されていない。しかし色にじみが意外と少ない。

 D70でもほぼ同傾向で、いずれのカメラでもこの性能があれば、標準ズームとして安心して使用することができる。圧倒的な近接撮影能力の高さも含め、お勧めのニッコールレンズである。

※記事初出時、レンズ名をAF-Sと誤っておりました。正しくは「Ai AF」です。お詫びして訂正させていただきます。

●簡易描写性能テスト
http://dc.watch.impress.co.jp/static/lenstest/24-85mmf2.8-4d/24-85mmf2.8-4d.htm
●製品情報
http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/af/zoom/wide/ai_af_24-85mmf28-4d_if.htm



URL
  ニコン
  http://www.nikon.co.jp/
  レンズ交換式一眼レフカメラ機種別記事リンク集(D2X)
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#d2x
  レンズ交換式一眼レフカメラ機種別記事リンク集(D70)
  http://dc.watch.impress.co.jp/static/link/dslr.htm#d70



根本 泰人
(ねもと やすひと)クラシックカメラの収集が高じて有限会社ハヤタ・カメララボを設立。天体写真の冷却CCD撮影とデジタル画像処理は約10年前から、デジカメはニコンE2/E900から。趣味は写真撮影、天体観測、ラン栽培、オーディオ(アンプ作り)等。著書「メシエ天体アルバム」アストロアーツ刊ほか。カメラ雑誌、オーディオ雑誌等に寄稿中。 http://www.otomen.net
http://www.hayatacamera.co.jp

2005/11/15 00:18
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