デジカメドレスアップ主義:ヘビー級オールドレンズの攻略法

パナソニックLUMIX DMC-GF1 + エルマリート-R 35mm F2.8 タイプI
Reported by澤村徹

  • ボディ:パナソニックLUMIX DMC-GF1(エスプリブラック)
  • レンズ:ライツ エルマリート-R 35mm F2.8 タイプI
  • マウントアダプター:ディスカバーフォト ライカR-マイクロフォーサーズマウントアダプター
  • グリップ:ディスカバーフォト GFグリップ
  • ストラップ:203カメラストラップス decora_cls_ブラック

※この記事を読んで行なった行為によって生じた損害はデジカメWatch編集部、澤村徹および、メーカー、購入店もその責を負いません。また、デジカメWatch編集部および澤村徹は、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません。

 マイクロフォーサーズとNEXシリーズのアドバンテージは、小型軽量ボディでありながらレンズ交換式を実現している点だ。純正レンズも総じて小振りで、気構えなくてもしっかりとホールドできる。しかし、これらにオールドレンズを付けた場合は別だ。特に一眼レフ用のオールドレンズは重量があり、小型レンズ交換式カメラに付けると極端なフロントヘビーになってしまう。今回はDMC-GF1を例に、重量級レンズの攻略法を考えてみよう。

 キーアイテムはディスカバーフォトのGFグリップだ。DMC-GF1は小さめのグリップを搭載しているが、重量級レンズを付けた場合は右手がかなり苦しくなる。ボディが小さく右手の指が余ってしまうため、フロントヘビーな状態を支えるのが厳しい。そこでGFグリップの出番だ。この製品は三脚穴に固定する後付けグリップで、右手でがっしりとボディをつかめる。素材はアルミダイキャストを採用し、グリップ部に滑り止めラバーが貼り付けてある。手の大きさは個人差があるものの、ホールド感向上は誰もが実感できるはずだ。

 せっかく後付けグリップを装着したので、ヘビー級のライカRレンズを付けてみた。ライカRレンズは「これぞ金属とガラスの塊」といったヘビーウェイトなレンズが多い。見た目も重厚だが、手に持つと見た目よりもさらに1〜2段重く感じる。そうした重量級レンズを付けてさえ、GFグリップ付きボディだと安定したホールドが可能だ。グリップ部をしっかりつかめることに加え、ボディの背が7mmほど高くなってホールドしやすい。小型ボディを大型化するのはやや皮肉めいているが、一眼レフ用オールドレンズファンにとっては有用なカスタムといえるだろう。

GFグリップはアルミダイキャストにハードメッキを施している。グリップ部は滑り止めラバー付きだライカRレンズは見た目よりもズシリと重い。こういうレンズは後付けグリップがあると助かる
GFグリップは三脚穴に取り付けるため、ボディの背丈が7mmほど高くなるGF1専用設計になっているため、ボディラインにフィットしてスマートな外観だ

 グリップ付きのGF1は無骨でハードな外観だ。これに合わせて硬派路線のストラップを選んでみた。203カメラストラップスのdecora_cls_ブラックは、細身の肩パットでシャープなデザインが特徴的だ。随所に飾り穴(パンチング)を配し、控えめながらも個性を感じさせる。ブラックレザーとシルバーの金具が大人っぽいコントラストだ。最近はカジュアル志向のカメラストラップが増えているだけに、トラッド路線のブラックレザーストラップは貴重だ。

GFグリップはブラックとライトゴールドの2色展開。価格は8,800円。E-P1/2用グリップもある前面のダイヤルで三脚穴に固定する。グリップ底面には別途三脚穴が設けてある
厚みのある肩パットだからヘビー級レンズも安心だ。裏面はヌバック調のエクセーヌを使用。価格は5,300円ディスカバーフォトのライカRアダプターは着脱レバーが大きめで操作しやすい。価格は5,600円

 エルマリート-R 35mm F2.8 タイプIはライカフレックス時代のレンズだ。初期のライカRレンズということもあり、中古価格は3万円程度とこなれている。安価なわりにライカらしさが楽しめるレンズだ。発色は地味ながらも正統派で、飽きのこない画作りが気持ちよい。アンダー目で重厚感をプラスすると、よりライカっぽい写りが楽しめるだろう。開放からシャープネスとコントラストが安定している点もライカRレンズの傾向だ。なお、作例はRAWで撮影し、Lightroomでストレート現像している。

  • 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなしのRAW現像画像(JPEG)を別ウィンドウで表示します。
DMC-GF1 / エルマリート-R 35mm F2.8 タイプI / 4,000×3,000 / 1/125秒 / F4 / -0.66EV / ISO200 / WB:オート / 35mmDMC-GF1 / エルマリート-R 35mm F2.8 タイプI / 4,000×3,000 / 1/320秒 / F4 / -0.66EV / ISO200 / WB:オート / 35mm
DMC-GF1 / エルマリート-R 35mm F2.8 タイプI / 4,000×3,000 / 1/320秒 / F4 / -0.33EV / ISO200 / WB:オート / 35mmDMC-GF1 / エルマリート-R 35mm F2.8 タイプI / 4,000×3,000 / 1/1,250秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 35mm
DMC-GF1 / エルマリート-R 35mm F2.8 タイプI / 4,000×3,000 / 1/4,000秒 / F2.8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 35mmDMC-GF1 / エルマリート-R 35mm F2.8 タイプI / 4,000×3,000 / 1/160秒 / F4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 35mm


(さわむらてつ)1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。ライター、写真家。デジカメドレスアップ、オールドレンズ撮影など、こだわり派向けのカメラホビーを提唱する。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。玄光社「オールドレンズ・ライフ」シリーズをはじめ、オールドレンズ関連書籍を多数執筆。http://metalmickey.jp

2010/7/15 00:00