写真展

札幌国際芸術祭2014連携事業「表出する写真、北海道」展

(コンチネンタルギャラリー)

細江英公「大野一雄、釧路湿原」釧路 1990年代

この夏、7月19日から9月28日まで開催される札幌国際芸術祭2014に連携して、札幌に拠点を置く当NPOが写真ジャンルの企画展を予定しております。国際芸術祭のテーマである「都市と自然」に連動して北海道の視座から札幌あるいは北海道を撮影対象にした写真を展示したいと考えています。

当NPOは2011年より札幌市が所蔵する写真アーカイブをもとに札幌市写真文化振興事業として受託企画展を開催してきました。今回の企画展もその延長線上にあるものです。明治初期から始まった北海道開拓は当初から田本研造らによって撮影されてきました。その後現代に至るまで札幌をはじめ北海道の風土は自然や人間の営み、そして両者の関係について多様な解釈を受け入れることを許すほどに懐の深いものでした。こうした環境から生み出された多彩な写真世界は、多くの人の共感を誘い、問題意識を喚起し、写真を見るまで気づかなかった感性を呼び覚ますものでもあったのです。また、現在も多くの写真家が、風土の表面的な美しさだけに依存し満足することなく、新たな視覚世界を創造する挑戦を続けています。

本プロジェクトは開拓期以来140年間の間にこの土地がどう変わったか、あるいは変わらなかったことについて、撮影者の視線とその時代によって表れる写真を被写体である北海道を起点に遡行していくものです。また、同時に歴史の中で残された写真から、人間が見たもの、見ようとしたもの、見るべきと訴えたものについて込められた数多くの真実を読み解き、受け継いでいく試みでもあります。

(写真展情報より)

出品者、作品、撮影地は次の通り。

田本研造「開拓写真」札幌
中西吉之助「札幌寫眞帖」コロタイプ寫眞(札幌)
前田真三「美瑛、初期」(美瑛)
奈良原一高「王国」トラピスト修道院(函館)
細江英公「大野一雄、釧路湿原」(釧路)
深瀬昌久「家族」(美深)
操上和美「northern」(富良野ほか)
篠山紀信「晴れた日」勇払原野(苫小牧)
橋口譲二「17歳の地図」(羅臼ほか)
佐藤時啓「光、呼吸」(夕張ほか)
ホンマタカシ「trails」(知床)
齋藤亮一「SLがいたころ」(札幌ほか)
萩原義弘「80年代夕張」(夕張)
中藤毅彦「sakuan,matapan」(釧路ほか)
掛川源一郎「子どもの世界」(伊達)
清水武男「空撮、北海道」(道内)
佐藤雅英「北大 旧恵迪寮」(札幌)
岸本日出雄「佐呂間」(佐呂間)
菊地晴夫「美瑛」(美瑛)
ジェフ・チャップリン「moonstar」(美瑛)
戸張良彦「覚醒図鑑よりトーチカ」(十勝)
大橋英児「roadside lights」(札幌ほか)
酒井広司「北海道の旅」(余市ほか)
浅野久男「微光の記憶」(松前ほか)
渡辺洋一「ニセコ」(ニセコ)
及川修「祭りと神楽」(江差)
中村健太「小樽の春」(小樽)
山本顕史「ユキオト」(札幌)
爲岡進「姥神大神宮渡御祭」(江差)

奈良原一高「王国」トラピスト修道院 函館 1950年代
ホンマタカシ「trails」知床  2000年代

酒井広司「北海道の旅」余市ほか 1990年代ほか

  • ・会場:コンチネンタルギャラリー
  • ・住所:札幌市中央区南1条西11丁目コンチネンタルビル地下1階
  • ・会期:2014年9月2日火曜日〜2014年9月21日日曜日
  • ・時間:10時〜20時
  • ・休館:月曜日
  • ・入場:無料
  • ・フォーラム:9月8日月曜日 18時〜開催

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