写真展告知
南雲暁彦写真展:Tokyo Moonscapes 東京恋図
2025年1月20日 18:11
ライカカメラジャパン株式会社は、写真家の南雲暁彦氏による写真展「Tokyo Moonscapes 東京恋図」を、ライカギャラリー表参道にて1月18日(土)から開催している。
コマーシャルフォトや映像制作を中心に幅広く活躍する南雲氏。そんな同氏が、1月25日(土)発売予定のフルサイズミラーレスカメラ「ライカSL3-S」で撮り下ろした作品15点を展示する。
月は追いかけてみるとなかなかの気まぐれで、その美しい姿を写し撮ることが難儀な被写体であると気づく。
1日ではほとんどその軌道や日の出、日の入りの時間を変えない太陽とは全く違い、月の出、月の入りは平均して1日に約50分遅くなり、しかも30分だけ遅くなる日もあれば1時間10分も遅くなる日もあるという気まぐれぶり。出る位置も1日に12度ずつ東に動いていき、満ち欠けでその形も変わっていく。雲隠れも得意であり、まるでかぐや姫のように気難しい存在だ。
日本には、そんな月にまつわるとてもユニークで粋なエピソードがある。
明治時代の文豪、夏目漱石が英語の教師をしていた時のこと、「I Love you」を「我君を愛す」と訳した生徒に対し「日本人はそんな直球に愛を伝えることはしない。”月が綺麗ですね” とでも訳しておきなさい」と教えたという。
そんな日本人のもつ月へのロマンチシズムを胸に、東京の月景色を撮影したのがこの作品だ。
当たり前のように夜空に浮かぶ月、だがそれはほんのひと時のこと、その思い出はそこに湧き上がる感情の記憶。告白の言葉としてしつらえ、同じ月を見上げてお互いを想う、それは自らの感情の映し絵のようなものだろう。改めてこの月景色をもって、日本人の持つ浪漫を東京の夜空に描こうと思う。ぜひ自分の想いと重ねてご覧になっていただきたい。
「今夜は、月が綺麗ですね。」
会場
ライカギャラリー表参道
開催期間
2025年1月18日(土)~4月20日(日)
開催時間
11時00分~19時00分
休廊
月曜日
作者プロフィール
TOPPAN株式会社 チーフフォトグラファー「匠」。
1970年 神奈川県出身 幼少期をブラジル・サンパウロで育つ。日本大学芸術学部写真学科卒。
世界遺産を中心に世界約300都市での撮影実績を持つ。風景から人物、スチルライフとフィールドは選ばない。
近著「IDEA of Photography 撮影アイデアの極意」玄光社。
APA会員。知的財産管理技能士。多摩美術大学統合デザイン学科・長岡造形大学デザイン学科非常勤講師。