写真展告知
岡嶋和幸写真展:房総ランド 江戸川篇
2023年11月13日 07:00
令制国の「安房国」「上総国」「下総国」を合わせた地域の呼称「房総」。その半島の部分が房総半島で、千葉県の大部分を占める。中世までは利根川流域に内海があり、四方を海や川に囲まれ島に近い状態だったいう。英語の「island」には「島に似たもの」「島のように孤立した存在」などの意味がある。千葉は陸続きではないため、関東のほかの地域とは風土が異なることを、東京と行き来して感じている。
山と海に囲まれたレジャー施設「行川アイランド」。2001年に閉園となり、現在はJR外房線の駅名だけが残る。そこから脱走したシカ科の特定外来生物「キョン」が大繁殖。生息域が徐々に広がり、近年は柏市など東葛地域でも目撃されている。千葉県全域で“行川アイランド化”が進行しているわけだ。閉園後、秘境に逆戻りするかつての南国の楽園に思いを馳せながら、房総という土地を観察している。
茨城県、埼玉県、東京都と千葉県の県境を流れる「江戸川」。千葉県のマスコットキャラクター「チーバくん」の鼻の先から舌までの輪郭に相当する。今回は利根川と分流する関宿分基点から、東京ディスニーランドがある旧江戸川河口まで約60kmを歩いた。
会場
Jam Photo Gallery
東京都目黒区目黒2-8-7 鈴木ビル2階 B号室
開催期間
2023年12月5日(火)~12月17日(日)
開催時間
12時00分~19時00分(日曜日は17時00分まで)
作者プロフィール
1967年福岡市生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。世界を旅して詩情豊かな作品を発表するほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「ディングル」「風と土」のほか著書多数。