安達ロベルト 写真と音の展覧会：You Can't Touch Forever 〜永遠に触れることはできない

展示について

目には見えるが直接触れられない月や星、深い海はもちろん、そこにあるのはわかっているのに、見えない、聞こえない、触れることのできない存在がある。

多くの創作者はなにかをつくるときそのプロセスを通して、その存在に直に触れたい、そのエッセンスを作品に閉じこめたいと願う。

インスピレーションに導かれて制作していると、それに触れそうだと思える瞬間がある。だが、次の瞬間にそれは、波のように彼方へと還るのである。

コロナ渦にあって我々の「触れる」ことへの定義や価値が大きく揺らいでいる。

触れられそうなのに触れられない（がもしかすると触れているかもしれない）ものの象徴としての写真と、触れられなさそうなのに触れられる（が本当に触れているかは定かではない）ものの象徴としての音を、それぞれ展示する。

作者からのメッセージ

日頃スクリーンを通してデジタル写真ばかり見ている目に、あらためてアナログプリントがとても豊かなものに見えました。自由な外出の難しい状況ですが、換気や消毒を徹底しますので、ご来場いただき味わっていただけるとうれしいです。

写真はすべて、フィルムで撮影し、印画紙にプリントしています。大半をライカM2で撮りました。リコーGR21、マミヤRB67、ツァイスIKOFLEXで撮ったものもあります。

展覧会概要

プロフィール

十代で絵画、二十代で作曲、三十代で写真、四十代で動画をそれぞれ始め、ジャンルの枠を超えて制作するサウンド&ビジュアルアーティスト。写真家としては、アナログ写真を軸とする創作活動に加え、雑誌、ポートレート等でも活躍。リコーGRシリーズ等のカタログ写真・公式サンプル写真を担当、デジタルカメラマガジン、デジカメWatchにも寄稿する。作曲家としては、1月にアルバムを発表。ファインアートの分野において国内外で受賞多数。
http://www.robertadachi.com/