写真展告知
古賀絵里子写真展:BELL
(ニコンプラザ東京・大阪 THE GALLERY)
2020年10月12日 00:00
平安時代に成立した『安珍清姫物語』は、日本で最も有名な悲恋の伝説として、現代に伝わっています。能楽や人形浄瑠璃、歌舞伎や日舞などの伝統芸能にとどまらず、絵画や小説、舞台や映画などにも登場し、表現の幅を広げながら観るものを魅了し続けています。
今でも和歌山県・道成寺を訪れれば、ご住職の絵解き説法を拝聴することができ、京都・妙満寺を訪ねれば二代目の鐘を拝観することができます。私たちにとって、求めれば手が届き、想像をふくらませる事のできる魅力的な伝説でもあるのです。
この物語は、愛や裏切り、執着や悲しみ、また生や死が盛り込まれることで、どの時代の人々の心にも響くような、普遍的なメッセージを放っています。そのテーマに惹かれた私は、物語から着想を得て、2018年から2020年にかけて『BELL』を制作しました。
女性が負った悲しみや秘められた強さを、現代を生きる私たちの中に掘り下げながら撮影しました。伝説に向き合い、現在の自分の家族や生活を見つめることで、より解き放たれた自由な生き方を探っています。
(古賀絵里子)
ニコンプラザ東京 THE GALLERY
開催期間
2020年10月23日(金)~11月16日(月)
開催時間
10時30分~18時30分(最終日は15時00分まで)
所在地
東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー28階
休館
日曜日
ニコンプラザ大阪 THE GALLERY
開催期間
11月26日(木)~12月9日(水)
開催時間
10時30分~18時30分(最終日は15時00分まで)
所在地
大阪府大阪市中央区博労町3-5-1 御堂筋グランタワー 17階
(※10月30日に移転・リニューアル後の所在地)
休館
日曜日
作者プロフィール
1980年福岡市生まれ。上智大学フランス文学科卒業。
第20期写真ワークショップ・コルプス修了。
2004年浅草のある老夫婦の日常を綴った作品『浅草善哉』で「フォトドキュメンタリーNIPPON」を受賞。
2011年写真集『浅草善哉』(青幻舎)出版、翌年「さがみはら写真新人奨励賞」を受賞。2015年には、高野山を舞台にした二作目『一山』(赤々舎)を刊行し、同展で「KG+AWARD」グランプリを受賞。
翌年、京都国際写真祭のメインプログラムにて、自身の妊娠と出産をテーマにした作品『TRYADHVAN』を展示。同年写真集『TRYADHVAN』(赤々舎)を出版した。他に写真絵本『世界のともだち12カンボジア』(偕成社)などがある。「日経ナショナルジオグラフィック写真賞」優秀賞、産経児童出版文化賞、Prix Virginia 2018 Jury’s Choice(フランス)などを受賞。
国内外にて個展やグループ展を多数開催。
2018年「Life Live Love」展を野村恵子氏と開催(入江泰吉記念奈良市写真美術館)。
フランス国立図書館、清里フォトアートミュージアムなどに作品が永久収蔵されている。京都市在住。