写真展告知
薄井大還写真展:天と地の境で -ダライ・ラマの住む頂き-
2019年4月26日 07:00
平地も水もない海抜2,000メートル北インド、ヒマラヤの小さな頂き。岩の間を滴る雪解け水を引き、45度以上の急斜面に小さな家を建て、家族と寄り添い生き生きと暮らす民。
国を奪われ、家族の命と文化を守る為、ヒマラヤの大氷河を、大麦の粉を雪に混ぜるこの食料だけを携え家族で越え、乳飲子には母親の指を切りその血を吸わせて、1ヶ月かけ、天と地の境のラマの地にたどり着く。
生死の極限を生き抜く時に、誰しも過去の己の罪を懺悔する以外、救われる方法を持たないという。真の懺悔で心に力を与え、生き延びた時に新たな力と喜びを感じられる、これがラマだ。大変な経験をし、懺悔をして助かった経験の有る人は皆心優しく明るい。天から与えられた現実に満足し、感謝し堪能する。皆無国籍のパスポートで生活を送る。
いずれ地球上から戦争や国境が無くなり、国籍のいらない時代が来るのかもしれない、その先駆けのようなラマの頂きである。
― 薄井大還
マザー・テレサやネルソン・マンデラ、アウンサンスーチー、ゴルバチョフ元大統領など、ノーベル平和賞受賞者や世界の要人を撮り続けている薄井大還氏。薄井氏は、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世のオフィシャルカメラマンを務め、本年1月にもダライ・ラマが住むインド北部ダラムサラにて撮影取材を行いました。本展では、薄井氏がダライ・ラマとの長年の交流を通じて、チベット文化・仏教の深層を切り取った作品群を展示します。最新の未発表作品も含む、ゼラチンシルバープリント約25点。
なお、本展終了後、6月に京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスクにて巡回展を行います。
会場
KKAG(Kiyoyuki Kuwabara Accounting Gallery)
東京都千代田区東神田1-2-11 アガタ竹澤ビル405
開催期間
2019年5月8日(水)~6月1日(土)
開催時間
15時00分~21時00分
休廊
日曜日、月曜日、火曜日
ギャラリートーク
5月24日(金)18時00分~