写真展告知

小池彩子写真展:¡Vamos!(ヴァモス)

2015年末、憧れの地キューバに降り立った。

先入観を抱きたくなく、地図もガイドブックも携えず、歩いて歩いて3週間。

忘れられないのは、情報や物に縛られず、ただ今その時を朗らかに生きる人々の姿だった。

通りかかった軒先で注いでもらった珈琲。

酒好きがバレたのか、幾度も振る舞われたラム酒。

誘われては断り続け、しかし根負けし、ぎこちなく踊ったサルサ。

いつだって出会いのきっかけは些細なことだった。

“¡Vamos! ¡Vamos!”(ほらほら! 行こうよ!)

知り合ったばかりなのに、いつの間にか家に招かれ、引き寄せられてみるのも心地良かった。そして、旅も後半に差し掛かると、朝晩問わず隣近所筒抜けの生活音さえ心の安らぎに変わっていた。

ちょっと不都合で、不便な環境は、むしろ人間くさく生きられる場所に思えた。

嗚呼、私はずっとこういう生活が恋しかったのかもしれない……。

人と繋がり、またそこから人と繋がり、歩いた道も繋がり、旅の最後に残った記憶の感触。

同じ時を過ごし、愛おしく感じた人々と風景の肖像をここに残したいと思う。

出展作品数:カラー 約45点

写真展情報

会場

オリンパスギャラリー東京
東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビル地下1階

開催期間

2017年10月6日(金)~10月11日(水)

開催時間

11時~19時(最終日は15時)

休廊

木曜日

作者プロフィール

1981年 栃木県栃木市生まれ。
2005年 写真と恋に落ちる。父から譲り受けた一眼レフを手にモノクロフィルムで撮影しては暗室に篭る日々をここから3年以上過ごす。
2012年 写真業界に飛び込む。
2013年 フリーランスフォトグラファーとなる。
2015年 キューバと恋に落ちる。
2017年 再度キューバと恋に落ちる。(再訪)キューバでの撮影をライフワークとすることを決意。