イベントレポート

シグマ所蔵の歴史的写真集コレクションが京都で公開中

国内外の名著を中心に約800冊 無料で閲覧可能

シグマが所有する写真集のプライベートコレクション約800冊が、京都・祇園のカフェSferaに展示されている。5月14日(日)まで公開中だ。無料で観賞できる。

この展示は、開催中の「KYOTOGRAPHIE 京都写真祭 2017」におけるアソシエイテッド・プログラムのひとつとして実施されている。KYOTOGRAPHIEのメイン展示と異なり、入場に際してKYOTOGRAPHIEのチケットは必要ない。

シグマの写真集コレクション「SIGMA Collection」は、和書洋書、新版絶版を含む写真集を独自に収集したもので、写真芸術を語る上での名著が選ばれている。専門家によると「国際的に見ても屈指のコレクション」とのこと。今回のKYOTOGRAPHYが初公開となり、次の公開は「検討中」だそうだ。

展示会場のSferaは三条京阪駅から数分のところにある。

メイン会場は2階。ここにおびただしい数の写真集が大まかなカテゴリに分類され、完全開架の状態で置かれている。写真好きなら一度は名を聞いたであろう、著名な写真家の高名な写真集が揃う。

入口にあるのは、明日から渋谷で写真展が始まるソール・ライター。奥はアンリ・カルティエ・ブレッソン。

ゲーリー・ウィノグランド、ウィージー、ウィリアム・エグルストン、ダイアン・アーバス。

ヴォルフガング・ティルマンス。

アーヴィング・ペンとティルマンス。『Still Life』つながり。

日本の作家の写真集も。

ロバート・フランク。『The AMERICANS 81 Contact Sheets』のコンタクトシートも観賞できる。

小崎哲哉氏、川内倫子氏、Simon Baker氏、鈴木理策氏、町口覚氏、Lucille Reyboz氏の特別選書コーナー。

シグマ制作の短編映画「blur」が上映されていた。

シグマが配布している広報誌「SEIN」も読める。

製品の展示も一応あった。

地階のカフェにも選書コーナーが。カフェで写真集を観賞することも可能だ。

これだけの規模の名著が一堂に会し、さらに手に取れる場所はまずないだろう。GWに祇園を散策する際は、ぜひ足を伸ばしてほしい。5月6日(土)、5月7日(日)にはトークイベントも開催される。

イベント名称

LOVE Photobook Library from SIGMA Collection

会場

Sfera
京都市東山区縄手通り新橋上ル西側弁財天町 17 スフェラ・ビル

期間

2017年4月15日(土)〜5月14日(日)

開場時間

11時〜19時

休館

水曜日(5月3日以外)

料金

無料

トークショー

5月6日(土)17時30分〜19時
河内タカ(コラムニスト、便利堂コロタイプ海外事業部)
アートや写真への深い造詣と豊富な経験にもとづく「写真論」

5月7日(日)11時30分〜13時
小林美香(写真研究者、東京国立近代美術館客員研究員)
多角的に写真を読み解く独自のアプローチによる写真集解題

本誌:折本幸治