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画像のパースを一括補正する「LensTRUE System」

傾きセンサーの情報を反映。手持ちのレンズで撮影可能

LensTRUE Visualizerの画面

近代インターナショナルは、ドイツJOBO社の「LensTRUE System」を6月中旬に発売する。価格は35mm用が税別15万6,000円、中判デジタル用が税別19万円。

カメラに取り付けて傾きを検出・記録する「LensTRUE meter」と、meterで記録した傾き情報をもとにパースペクティブ補正を行なうソフト「LensTRUE Visualizer」から成る製品。

LensTRUE meterは三脚ネジ穴でカメラ底部に固定。

本稿執筆時点では、35mm用がキヤノンおよびニコンのフルサイズ機に対応し、中判デジタル用はPENTAX 645Zに対応。カメラの対応拡大はソフトウェア更新により随時行なう。Visualizerの対応OSはMac OS X 10.8以降(Windowsも今後対応予定)。

カメラで写真を撮影すると、ストロボ接点にシンクロケーブルで繋がったmeterが撮影日時と傾き情報を記録。パソコン上で撮影画像の記録日時と照らし合わせてマッチングを行い、各画像に対応する傾き情報に基づいて自動でパースペクティブ補正を行なう。

補正前の画像
補正後の画像

角度データを記録しているため、画像内に補正の目安となる部分が写っていなくても補正可能。1枚ずつトライアンドエラーでマニュアル補正する場合に比べ、作業効率と補正精度の高さでアドバンテージがあるとしている。

また、画像処理による後補正のため、任意のレンズでAF/AEを使いながら、手持ち撮影できるのも特徴。高価なテクニカルカメラや、AF/AEが使えないシフトレンズを用意しなくてもよい。補正範囲は仰角・俯瞰角それぞれ35度まで対応。

LensTRUE meterはバッテリーを内蔵。約4,000枚の撮影が可能で、USB充電に対応している。

撮影画像(左)と補正画像(右)

(本誌:鈴木誠)