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カラリオ新フラッグシップの魅力を中井精也氏が解説
モノクロ作品も簡単に エプソン発表会で
Reported by 本誌:武石修(2015/9/1 16:04)
エプソンは9月1日、インクジェット複合機「カラリオ」シリーズ2015年モデルの発表会を都内で開催した。
今回、新たにカラリオシリーズのフラッグシップモデルとして「EP-10VA」を投入する。「写真画質をさらに進化させた。作品プリントもカバーできる」(同社)というA3対応の6色インクモデルとなっている。
プロやハイアマチュア向けのプロセレクションシリーズと家庭向けのカラリオシリーズの中間に位置する、写真プリントにこだわりを持つユーザーを主なターゲットにする。
プロセレクションシリーズは展示する店舗が都市部の大型量販店に限られていたが、EP-10VAは全国の主な量販店に展示を広げて訴求する。
EP-10VAでは、モノクロプリントの魅力も伝える。プリンター単体でモノクロプリントを作成する機能を搭載した。「モノクロは白と黒だけだが、想像力をかき立てるのがモノクロ写真の魅力。これまでモノクロ対応プリンターは高価で大きく敷居が高かった。EP-10VAではモノクロプリントを新しい目玉の機能にした」(同社)。
発表会には、鉄道写真家の中井精也氏が登場。EP-10VAの魅力を語った。
中井氏は普段からエプソンのプリンターを使っており、日常使いにはカラリオ、作品作りにはプロセレクションと使い分けていたという。「これまでは用途別に2台必要だったが、EP-10VAがあれば1台で済んでしまう」(中井氏)。
画質に関しては、「(モノクロでは)グレーインクを搭載したことが大きい。モノクロ専用のLUTなどプロセレクションの技術を使っているので最初から綺麗にプリントできる。またカラーも結構鮮やかになった。オートフォトファイン! EXの補正を使うと、今までPhotoshopで補正していたのは何だったんだ、というくらいよく仕上がる」(中井氏)と評した。
中井氏は、自宅の引き出しの背に自分の作品を貼り付けたり、ガチャのカプセルにプリントを入れてプレゼントするといったアイデアを披露。自由な大きさにプリントできることがプリンターを持つメリットの1つだとした
また中井氏は4万5,980円(税別、直販価格)という価格に触れ、「安い。プロセレクションと変わらない画質でこの値段。売れるのではないか」と話した。プロセレクションシリーズの価格はSC-PX3Vが税込16万6,040円前後、SC-PX5V IIが同9万5,760円前後、SC-PX7V II(10月上旬発売)が同5万円台後半となっている。
このほか新モデルとしては「SC-PX7V II」、「EP-978A3」、「EP-808A」、「PF-81」を発表した。
スマートデバイス向けのアプリもそれぞれ更新された。新バージョンは順次公開される。
年末の販売目標シェアはインクジェットプリンター全体で50%以上とした。ハイアマチュア向けA3以上プリンターカテゴリーの対前年比は、これまでのプロセレクションシリーズに加えてEP-10VAを加えた上で180%を想定する。
カラリオのイメージキャラクターには、3年目に入った「エイさん」と「ちいサメ」を引き続き採用する。「認知度が上がり、非常に人気が出てきた」(同社)。なお、現時点でタレントの起用は予定が無いという。