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CP+2015とフォト・ヨコハマ2015の概要が発表

前年以上のワールドプレミアに期待

 一般社団法人カメラ映像機器工業会とフォト・ヨコハマ実行委員会は12月2日、「CP+2015/フォト・ヨコハマ2015合同記者発表会」を開催した。

CIPA内田会長(左)と横浜市長の林氏(右)

 CP+2015は、2015年2月12日(木)〜2月15日(日)にパシフィコ横浜の展示ホール、アネックスホール、会議センターで開催。時間は10時〜18時(初日は12時から一般入場。最終日は17時閉場)。入場料は税込1,500円だが、Web事前登録で無料となる。

 主催は一般社団法人 カメラ映像機器工業会(CIPA)。一般社団法人 日本写真映像用品工業会が協賛する。

2014年を上回るワールドプレミアに期待

 一般社団法人 カメラ映像機器工業会(CIPA)代表理事会長の内田恒二氏は、2015年で6回目を迎えるCP+について、「世界をリードするフォトイメージングのショーとして、内外のカメラファンから注目を集めている」と説明した。

CIPA代表理事会長の内田恒二氏
同イベントは2010年にスタート。2015年も引き続きパシフィコ横浜で開催する

 2014年はワールドプレミアとして45機種を展示したが、2015年はそれを上回るワールドプレミア展示に対する期待を述べた。

CP+2015の開催概要と主なイベント

 続いて、CP+実行委員長の江田氏から、CP+2015の開催概要とデジタルカメラにおける日本のシェア優位性について説明があった。

一般社団法人 カメラ映像機器工業会(CIPA)CP+実行委員会 委員長 江田尚之氏
デジタルカメラのマーケットシェア。新興国の台頭にも優位性は揺らいでいないとした

 日本はデジタルカメラ全体で世界シェア85%、レンズ交換式に限定するとほぼ100%であると強調。このシェアを維持していくには、今後も魅力的な製品を造り続けることに加え、写真文化の育成も重要だと述べた。

 CP+2015は、世界に向けて情報発信する総合フォトイベントとして、写真文化を様々な方向から紹介する。

4つのコンセプト
総合ショーとして多角的に写真・映像文化を紹介する

 これまで写真への接し方は「プリントしてアルバムに貼る」、「選んで大きく引き伸ばす」が一般的だったが、現在ではSNSで瞬時に多くの人に共有でき、4Kディスプレイなどで高精細に見ることも可能。動画も子供を中心としたファミリームービーだけでなく、ウェアラブルカメラでのアクティブな撮影や、本格な作品作りをする人が増えたと江田氏は印象を話す。それを多くのCP+来場者に体感して欲しいと語った。

CP+2015のテーマ「FOCUS! フレームの向こうにある感動」
キービジュアル
開催概要

 CP+2015の開催規模は、前回を上回る出展130社・団体、965小間。4日間での来場者数は7万人を目標とする(いずれも主催者ゾーン、メディアパートナーを含む数字。除くと出展117社)。

 CP+2014は、開催3日間(2月15日が荒天で中止)で来場者数42,203人。出展は128社・団体、959小間だった。

 今回も初日10時〜12時はプレスや招待客向けのプレミアタイムと設定する。

出展社状況と開催規模
ワールドプレミア(世界初発表)を推奨。プレミアタイムも設定

 製品展示のほか、プログラムも用意している。キーノートスピーチ、CP+技術アカデミー、上級エンジニアによるパネルディスカッション、マーケティングセミナーを実施。

ビジネス向けプログラム

 今回のトピックスとして、フランソワ・エベル氏のゲストスピーチを紹介。エベル氏は、フランスのアルル国際写真フェスティバル2014のディレクターを務めた人物。体験に基づいた貴重な話が聞けるとしていた。

フランソワ・エベル氏のゲストスピーチを開催(2月12日)

 加えて、NHKの協力による「8Kスーパーハイビジョン特別展示」、フランスで選ばれた写真家の作品展示「LES ZOOMS(レ・ズーム)企画」、受賞者が横浜とフランスで作品展示できる「日仏連携フォトアワード企画」も行なうと発表があった。

NHK 8Kスーパーハイビジョン特別展示
LES ZOOMS企画
日仏連携フォトアワード企画。日本のカメラ・写真専門誌の編集長が審査員を務める

5回目のフォト・ヨコハマ

 横浜市長の林文子氏は、フォト・ヨコハマ2015の開催概要を紹介した。商業写真発祥の地であり、“写真の街“とする横浜市のイベントで、CP+を中核としている。

横浜市長の林文子氏
フォト・ヨコハマのキービジュアル

 林氏は、CP+とともにフォト・ヨコハマも人気が出ており、多くの方に参加してもらえていることを嬉しく思うと挨拶。カメラを持った方々に横浜を満喫してもらいたい、としていた。

 フォト・ヨコハマは1月から3月にかけて、横浜市内各所で行なうイベント。年々パートナーが増えており、45万人の来場と、60を超えるパートナーイベントに期待する。主なイベントとして、次世代育成、初心者向けカメラ講座、フォトスポット巡りのパンフレットを紹介した。

 また、マグナム・フォト会長のマーティン・パー氏によるトークショーをCP+で開催。日本大通りのギャルリー・パリでは、「マグナムが観たモノクロームのパリ」として約20点を展示する。

 質疑応答では、海外からの参加事情について質問があり、「昨年は海外からの来場者が1%」「2015年は海外ブランド35社が出展を決めている」(ともに江田氏)とコメントがあった。

 また、ドイツで行われるフォトキナの違いについて、「CP+はカメラが主体。フォトキナは幅広くやっている。規模を競うのではなく、カメラを主体に全世界に展開している点でCP+が最大」(内田氏)とした。今後、海外メーカーがより参加できるようになれば、との展望も語った。

(本誌:鈴木誠)