ソニー社長に平井一夫氏が昇格。ハワード・ストリンガー氏は取締役会議長に就任


 ソニーは1日、現副社長の平井一夫氏が4月1日付けで社長兼CEOに昇格する人事を発表した。現会長兼社長CEOのハワード・ストリンガー氏は6月の定時株主総会まで会長職を務め、その後は取締役会議長に就く。

社長兼CEOに就任する平井一夫氏(2012 International CESのプレゼンテーションから)取締役会議長に就くハワード・ストリンガー氏(左、2012 International CESのプレゼンテーションから)

 今回の人事について、ストリンガー氏は、「平井はプレイステーションビジネスとネットワークエンタテインメントビジネス領域で大きな実績をあげ、これからのソニーの経営をリードしていくの相応しい人物。グローバルな視点を持ち、テクノロジー、クラウド、コンテンツ、デジタル領域に精通している。意志の強さと統率力はこれからのソニーおよび顧客に資すると考える」とのコメントを発表した。今回の人事はストリンガー氏から取締役会に提案し、決議されたものだという。

 一方の平井氏は、「課題もまだ数多いが、過去7年間ハワードの強いリーダーシップがなければソニーはもっと困難な状況になっていたのではないか。新たな責務を拝命するに当たり、ソニーグループのすべてのメンバーとこれまで以上に密に手を携え、強いソニーを作り上げていかなくてならないと決意を新たにした。まず着手すべき重点課題として、エレクトロニクスビジネスを支えるデジタルイメージング、ゲーム、スマートモバイルの各領域の強化し、テレビビジネスの立て直し、イノベーションの加速と新規事業創出を実行していく」とした。

 ハワード氏は、2009年4月に当時の中鉢良治社長に代わって取締役 代表執行役 会長兼社長CEO就任していた。平井氏は、代表執行役 副社長 コンスーマー・プロダクツ&サービス事業担当からの昇格となる。なお、現取締役会議長の小林陽太郎氏は6月に退任する。





(本誌:武石修)

2012/2/1 18:58