ニコン、タイ工場が操業再開。想定より早く

〜デジタル一眼レフカメラと交換レンズの一部を生産開始

 ニコンは10日、タイ洪水の被害を受けたニコンタイランド社の現状および生産状況について第5報を掲載。1月3日より操業を再開し、デジタル一眼レフカメラと交換レンズの一部機種の生産を開始したと発表した。

ニコンタイランド社(被災前)

 ニコンタイランド社は豪雨による洪水の影響で2011年10月6日に操業を停止。11月26日に排水作業を完了し、2012年1月からの一部操業を目指していた。想定より早い操業再開としている。3月末に通常生産量へ戻す計画に変わりはない。

 同社では既に国内拠点での製造設備や部品の生産のほか、2011年11月末からタイ国内の協力工場で限定的なデジタル一眼レフカメラと交換レンズの代替生産を行なっている。平成24年3月期連結業績へのマイナス影響は11月4日の発表から変化はなく、売上高650億円、営業利益250億円を見込む。

 ニコンタイランド社は、アユタヤ県ロジャナ工業団地にある製造子会社。2011年7月以降の豪雨により全ての建物で1階部分が浸水し、操業を停止していた。同工場は、デジタル一眼レフカメラでは「D300S」、「D7000」、「D5100」、「D3100」を生産しており、台数ベースではニコン全体の約92%を占める。交換レンズも約66%を手がける主力工場。




(本誌:鈴木誠)

2012/1/10 16:17