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キヤノン、6Kフルサイズセンサー搭載・“ソロオペレート向け”のRFマウントシネマカメラ「EOS C80」

キヤノンは、RFマウントを採用するデジタルシネマカメラ「EOS C80」を11月に発売する。価格はオープン。市場想定価格は85万円前後。

EOS Rシリーズのミラーレスカメラのように、グリップを配したボディデザインを採用したCINEMA EOSシリーズの新モデル。CINEMA EOSの動画撮影機能と、EOS Rの機動性を高度に融合した。

EOS C400やEOS C500 Mark IIのようなボックス型のスタイルと比較して“ソロオペレート”に適したモデルとしており、主に個人の映像制作者や、ミラーレスカメラから映像表現のステップアップを目指すユーザーに向けて訴求する。

なお、イメージセンサーには最大6K30P記録に対応する裏面照射積層型CMOS(有効約1,900万画素)を搭載。同じくRFマウントを採用するグリップ一体型デザインのデジタルシネマカメラで、スーパー35mm相当のイメージセンサーを載せた「EOS C70」(2020年11月発売)とは兄弟機の位置づけになるという。

裏面照射積層型CMOSセンサーと映像エンジンDIGIC DV 7を組み合わせた高速処理により、6K30P内部RAW記録や、6Kオーバーサンプリングによる4K 4:2:2 10bit記録、4K120Pのハイフレーム記録などに対応。ローリングシャッター歪みを抑制した映像の撮影も可能としている。

ベース感度はISO 800/3200/12800の3段階(ガンマ設定により異なる)。手動のほか、撮影シーンに応じてダイナミックレンジを確保しつつS/N比が高いBase ISOに自動で切り換える「自動切り替え」モードも備えた。

AFシステムとして「デュアルピクセルCMOS AF II」を搭載。最大16stopsの広いダイナミックレンジを持つCanon Log 2やCanon Log 3といったLog撮影にも対応する。

記録ファイルの形式は、キヤノン共通の新MP4フォーマット「XF-HEVC S/XF-AVC S」に準拠する。ミラーレスカメラ「EOS R5 Mark II」(8月発売)や「EOS R1」(11月発売予定)とフォーマットを共通化することで、編集効率の向上を図る。

EFレンズやPLマウントレンズ用のマウントアダプターも用意

従来モデルからインターフェースも拡充。新たにSDI端子を搭載し、HDMI端子との同時出力も可能となった。内蔵Wi-Fiやイーサネット端子も搭載し、パソコンなどからのリモートコントロールや、iOS用のアプリ「Canon Multi Camera Control」などにも対応した。

カメラ本体から電源供給可能なマルチアクセサリーシューも搭載している。

ボディには13個のアサインボタンを配置。約110個の機能を、自由にカスタムして登録できる。

メモリーカードはSD UHS-IIに対応(デュアルスロット)。2枚のカードに、異なるファイルフォーマットや解像度、カラーサンプリングなどで同時記録できる。

外形寸法は約160×137.4×116mm。本体質量は約1,310g。

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本誌:宮本義朗