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2023年のデジタルカメラ市場は13年ぶりのプラス成長に

“外出再開”が背景に GfK Japan調べ

GfK Japanは4月18日(木)、2023年におけるイメージング市場の販売動向を発表した。全国の家電・IT製品取扱店約1万店を対象とした、販売実績データに基づく調査としている(同社調べ)。

2023年のデジタルカメラ市場は、数量ベースで「デジタルカメラ全体」が前年比7%増の120万台を記録。2010年をピークに市場縮小が続いていたが、13年ぶりに数量ベースでプラス成長に転じた。2020年には新型コロナウイルスの影響を受けたが、旅行やレジャーなどの外出再開とともに販売が回復しているという。

カメラタイプ別に数量ベースでみると、「レンズ交換式カメラ」が前年比9%増となっており、2022年から2年連続で上昇。「コンパクトカメラ」も同じく前年比6%増だが、こちらは2023年に上昇に転じており、「デジタルカメラ全体」における“13年ぶり”の好調に貢献したかたちとなっている。

「交換レンズ」においては前年比4%増で、こちらは2021年から3年連続で伸長している。

レンズ交換式カメラは“AF機能を重視”

「レンズ交換式カメラ」の販売数量構成比では、「10万円~20万円」の価格帯が前年比7%増となり、全体の46%を占めた。この価格帯の割合が伸長したことにより、「レンズ交換式カメラ」の平均価格(税抜き)は前年比4%増の17万2,000円となっている。

また「レンズ交換式カメラ」を購入する際に重視する点を聞いたアンケートでは、「オートフォーカスの速度」が1位で全体の39%だった。「メーカー/ブランド」や「画素数」(同35%)という回答を上回る結果となった。

また「オートフォーカスの正確性」や、「オートフォーカスの広さや測距点の数」(26%)といった、同じくAF機能を重視した回答が上位に位置している。

きっかけは「旅行に行くので」

「レンズ交換式カメラ」購入の動機・きっかけでは、回答のトップが「高画質で撮影したかったから」(27%)で、「それまで使っていた製品が古くなってきたから」(25%)が続いた。

回答の3位に入ったのが「旅行に行くので」(24%)。外出再開の動きがカメラ購入を促しているようだと同社は分析している。

なお、観光庁の「旅行・観光消費動向調査」では、2023年の日本人国内延べ旅行者数は前年比19%増。1人1回当たりの旅行支出(旅行単価)は4万3,995円で、2022年だけでなく2019年も上回っている。

本誌:宮本義朗