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【フォトキナ】ロシアデザインのデジタルレンジファインダー機「ZENIT M」
世界500セット限定 35mm F1のZENITARレンズ付き
2018年9月28日 10:06
フォトキナ2018のShvabe, JSC(ロシア・モスクワ)ブースに、ZENIT(ゼニット)の名を冠するデジタルカメラが展示されていた。
「ZENIT M」は、ライカM(Typ240)をベースにしたと見られるデジタルレンジファインダーカメラ。ライカMの両端が丸いスタイリングを角張った形状にアレンジしている。
販売は世界500台限定で、シルバーが450台、ブラックが50台。価格は「ZENITAR 1.0/35」とセットで5,000〜6,000ユーロを見込む。ヨーロッパで11月発売だという。ボディと35mm F1レンズのバラ売りはしない。
画面表示やメニュー構成も、ライカM(Typ240)と基本的に同じに見えた。シルバーボディでは選択項目のハイライト色が青だったり、レンズデータがZENITARの3本しか入っていないなど、細かな違いはある。マウント部を見ると、通常のライカMデジタルでは5時位置に存在する6bitコードの読み取りセンサーがなかった。
絵作りに違いがあるかは確認できなかったが、プレビュー画面を見た印象ではライカと変わらない印象。カメラ内の絵作り選択メニューに並ぶ項目も同じだった。
MマウントのZENITARレンズも登場
ボディに併せてMマウントのZENITARレンズも3本を用意した。「ZENITAR 1.0/35」は35mm F1のスペックを持つ大口径レンズで、最短撮影距離は0.8m。迫力のある大きさだ。
「ZENITAR 2.8/21」は2019年に単品でも販売予定。800ユーロ程度を見込む。21mm F2.8のスペックで、軽量コンパクト。距離計連動の範囲を超えて50cm程度まで寄れる。ZENIT Mはライブビュー撮影と動画記録も可能だ。
ほかにも50mmの「ZENITAR 1.0/50」が予告されているが、現物はなかった。
手にしたレンズ2本はいずれも質感的にライカのそれとは異なり、絞り環も不等間隔でクリックがないなど、現在の基準で見るとプリミティブな造り。ヘリコイドもトルクに若干のムラがあるが、それも味わいと思える雰囲気がある。
展示ブースは決して目立つ場所にないものの、どこで知ったかZENIT Mをひと目見ようという来場者が常に集まっており、タッチ&トライには待ち時間を要するほど。フルサイズミラーレスの新規参入など華々しいフォトキナ2018の会場で、超・局地的なロシアカメラブームが巻き起こっている。