岡嶋和幸の「あとで買う」

1,151点目:SNSで人気の猫探し「おるね」が書籍化

小林哲朗『おるね 路地猫さがしBOOK』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

小林哲朗『おるね 路地猫さがしBOOK』

私は猫が大好きで、現在は4匹飼っていますが写真を撮ることはほとんどありません。カメラを手に街を歩いているときもよく猫に出合いますが、写真を撮らずにただ遊ぶだけです。

猫を撮る人はたくさんいるし、友人知人には猫写真家もいます。ライバルが多すぎて撮ってもお金にならないし、作品にするのも難しい。どうしてもそのように考えてしまうため、遊びながら撮ってもスマートフォンでの動画くらいです。

でも小林哲朗さんは全く違ったアプローチで猫を撮られています。路地の風景を切り取った写真なのですが、どこかに必ず猫が写っている。「おるね」シリーズは小林さんのXで毎日のように目にしているのですが、見事な着眼点だと思いました。その猫探しが楽しめる写真が1冊の本になるなんて本当にすごいです。

899点目で紹介した『行って眺めて撮る! 巨大工場探訪ガイド』のように工場夜景の人だと思っていたら、すごく幅広く活躍されていて良い刺激になります。販売価格は1,760円です。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。