岡嶋和幸の「あとで買う」

949点目:100%コットンラグベースの白黒印画紙

イルフォード「マルチグレード アート300」

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

イルフォード「マルチグレード アート300」

Jam Photo Gallery(東京・目黒)での個展が本日よりスタートです。今年3月にCO-CO PHOTO SALONで展示したシリーズ『房総ランド』の続編になります。

使用している印画紙はこちらの製品です。世界で唯一の100%コットン ラグベースの多階調白黒印画紙で、パッケージにはハーネミューレのロゴタイプが入っています。イルフォードとハーネミューレのコラボ製品といった感じで、独特の質感と光沢感が楽しめます。個性的な印画紙なので写真を選ぶ傾向です。撮影する光にこだわるなど、この印画紙に合うような使いこなしを模索しながら作品制作を楽しんでいます。

写真展で使用している印画紙のサイズは大四切(11×14インチ)で、10枚入りの販売価格は1万2,000円前後です。フィルムはこの10年くらいはコダックのトライXを愛用していましたが、今年からイルフォードの「HP5 PLUS」に変えました。私が使用しているのはブローニー判のほうで、トライXで撮影した写真と混在させてもあまり違和感はない感じで気に入っています。

会期中は毎日在廊しているので気軽に遊びに来てください。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。