岡嶋和幸の「あとで買う」

465点目:写真家が紡いだ言葉をまとめたエッセイ本

大森克己『山の音』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムが沢山あります。この連載では、撮影や写真関連のアイテムを中心にその中身をお届けします。購入前の製品については使った感想や評価はありませんが、どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

大森克己『山の音』

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写真家の大森克己さんが1997年から2022年まで、さまざまなメディアで発表してきたエッセイなどをまとめた1冊です。コロナ禍の日々を綴った日記もプラスされています。全464ページというボリュームで、初の文章のみの単著なのだそうです。

写真家としての作家活動のほか、著名人のポートレートやミュージシャンのCDジャケットを数多く手がけるなど幅広く活躍されていて、それらの写真はあちこちで目にしてきました。でもエッセイなどの文章を読んだことはありませんでした。

近年はウェブマガジンで発表されているものもあるようですが、写真を楽しむためのヒントがたくさん詰まったこの本はうれしい存在です。販売価格は2,970円で、Kindle版もあります。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。