これまでもカラーバリエーションに「白」を用意するデジタルカメラは存在していたが、現在ほど各社が白いカメラをラインナップしている状況は珍しい。現行機種をざっと数えてみると、6社から計10機種を確認できた。
昨今の白いデジカメの広まりには、いわゆる“カメラ女子”の人気が大いに影響しているだろう。カメラ=男のアイテムという見方が過去のものとなり、ファッションアイテムとして、または自己表現として、カメラや写真を楽しむ女子が増えたのは周知の通り。昨年の春当たりから、お固いカメラメーカーのボディカラー戦略にもそうした流れに追随する動きが見られるようになった。現在では一眼レフカメラからコンパクトデジタルカメラまで幅広く白いボディカラーの機種が並び、その人気を物語っている。
今回は、現在購入できる現行機種を中心に“白いデジカメ”を一同に集め、そのルックスと主なスペックを紹介する。
■オリンパス・ペンE-P1
銀塩カメラ「ペン」の伝統的なスタイルといえるシルバーに加え、グリップ部分も含めて明るい色合いとしたホワイトを用意。オプションの本革ボディジャケット「CS-10B」(5,670円)にもホワイトをラインナップし、2010年3月発売の「オリンパス・ペンライトE-PL1」でも同様の展開を行なっている。写真で装着している「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8」をセットにしたパンケーキキットの実勢価格は8万8,600円前後。
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E-P1(ホワイト) |
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ホワイトとシルバーの組み合わせがレトロで気品ある雰囲気 | |
■オリンパス「FE-4020」
オリンパスが2010年2月に発売したエントリークラスのコンパクトデジタルカメラ。ライトブルー、ピンクといった淡いカラーの中にパールホワイトをラインナップしている。撮影時は、魚眼レンズのような効果を得られる「フィッシュアイ」マジックフィルターなどを利用可能。撮像素子は1/2.33型有効1,400万画素のCCDで、640×480ピクセルの動画記録が可能。レンズは26~105mm相当の光学4倍ズーム。実勢価格は1万5,800円前後。
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FE-4020(パールホワイト) |
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本体を透明樹脂で覆った「ダブルレイヤークリスタルシェル」を採用 | |
■カシオ「HIGH SPEED EXILIM EX-FS10」
高速連写機能を特徴とする最薄部14.3mmの薄型コンパクトデジタルカメラ。最大1,000fpsの動画撮影が可能で、スロー映像を見ながら撮影できる「スローモーションビュー」や、シャッターを押す前のシーンを記録できる「パスト連写」を利用できる。カラーはレッド、グレイ、ホワイトを用意。撮像素子は1/2.3型有効910万画素のCMOS。レンズは38.1~114.3mm相当の光学3倍ズーム。発売は2009年4月。実勢価格は2万800円前後。
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EX-FS10(ホワイト) |
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厚さ16.3mmのボディに光学3倍ズームや高速連写機能を凝縮 | |
■ソニー「サイバーショットDSC-W350D」
本体カラーにジュエルピンクとプレシャスホワイトを用意する女性向けモデル。4月23日に発売する。前面の装飾はドットパターンとラインストーンを組み合わせ、レンズリングは宝飾品をイメージしている。主な仕様は発売済みの「サイバーショットDSC-W350」と同等。撮像素子は1/2.3型有効1,410万画素のSuper HAD CCD。レンズは26~105mm相当の光学4倍ズーム。パノラマ撮影機能「スイングパノラマ」や、HD動画記録に対応する。店頭予想価格は2万7,000円前後の見込み。
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DSC-W350D(プレシャスホワイト) |
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本体のデザインとカラーに合わせたケース「LCS-WJ」(3,360円)も用意 | |
■パナソニック「LUMIX DMC-GF1」
LUMIX DMC-GF1(2009年9月発売)は、同社3機種目のマイクロフォーサーズカメラ。シェルホワイト、エスプリブラック、アーバンレッドの3色で発売し、2010年3月にブレードシルバーとフェアリーピンクを追加した。AVCHD Liteによる1,280×720ピクセルのHD動画記録に対応。下の写真で装着している「LUMIX G 20mm F1.7 ASPH.」を含むレンズキットの実勢価格は6万7,800円前後。オプションで本革の専用ボディケース「DMW-CGB1」(実売4,930円前後)を用意している。
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LUMIX DMC-GF1(シェルホワイト) |
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同じホワイトのマイクロフォーサーズ機でありながら、趣きの異なる2台(右はE-P1) | |
■ペンタックス「K-x」
2009年10月に発売し、全100通りのカラーオーダーサービスが話題のデジタル一眼レフカメラ。レギュラーカラーのホワイト、レッド、ブラックは、付属するキットレンズもボディカラーに合わせた配色になっている。撮像素子はAPS-Cサイズの有効1,240万画素CMOSセンサー。ライブビューやHD動画記録に対応する。レンズキットの実勢価格は4万8,900円前後。
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K-x(ホワイト) |
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ホワイトを含むレギュラーカラーのみ、ボディと同配色のレンズが付属する | |
■ペンタックス「Optio I-10」
モチーフと思われる往年の一眼レフカメラ「オート110」を彷彿とさせるクラシックブラックと、パールホワイトの2色を用意。犬と猫の顔認識モードを備え、登録したペットが正面を向くと作動するオートシャッター機能を利用できるのも特徴。撮像素子は有効1,210万画素の1/2.3型CCD。レンズは28~140mm相当の5倍ズーム。発売は2010年1月で、実勢価格は2万6,400円前後。別売で速写ケース風の専用カメラケース「O-CC102」(4,200円)も用意している。
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Optio I-10(パールホワイト) |
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グリップ部はオフホワイト。シボ加工が特徴的 | |
■ペンタックス「Optio H90」
Optio I-10と同時発表の「Optio H90」は、フラットなボディとツートンカラーが特徴のコンパクトデジタルカメラ。本体上部にアルミ合金製のパーツを採用した。カラーはセラミックホワイトのほかに、オレンジ・シルバー、マットブラックを用意。最大32人までの顔検出機能を搭載し、最大1,280×720ピクセルのHD動画記録も行なえる。撮像素子は有効1,210万画素の1/2.3型CCD。レンズは28~140mm相当の光学5倍ズーム。実勢価格は1万6,400円前後。
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Optio H90(セラミックホワイト) |
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レンズ銘と電源ボタンのオレンジもアクセントになっている | |
■ライカ「C-LUX 3」
2008年10月発売のコンパクトデジタルカメラ。前機種の「C-LUX 2」はブラックとシルバーを用意していたが、C-LUX 3ではシルバーに代わりホワイトをラインナップした。ライカカメラジャパンによると、発売当時、主にホワイトは欧州のクリエイターなどに人気があったという。撮像素子は有効1,010万画素の1/2.33型CCD。レンズは25~125mm相当の光学5倍ズーム。実勢価格は7万3,500円前後。
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C-LUX 3(ホワイト) |
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専用のレザーケース「18698」(9,660円)は、底部のクッションを外して携帯電話のケースとするユーザーも多いとか | |