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スマホユーザーに贈る「キヤノンPowerShot S110」活用術(第1回)

〜SNS時代のデジカメ選びとは?
Reported by 本誌:鈴木誠

 日本でもFacebookをはじめとするSNSが賑わいを見せており、「撮った写真をその場でアップする」というリアルタイム性を楽しんでいる方も多いだろう。スマートフォンの普及がこれらの人気を後押ししているのは間違いない。

 今回は、そうしたスマートフォンを使って積極的にSNSを楽しんでいる方々にうってつけのコンパクトデジカメを紹介したい。キヤノンが10月12日に発売した「PowerShot S110」だ。

PowerShot S110。実勢価格は4万9,980円前後。ホワイトはS110で初お目見えの新色

 PowerShot S110はカメラ本体内に無線LAN機能を内蔵しており、iOS/Android端末や対応プリンターなどに撮影画像を直接飛ばすことができる。単に無線LAN機能を搭載するコンパクトデジカメはほかにもあるが、中でもPowerShot S110にスポットを当てる理由は、基本スペックとコンパクトさのバランスの妙である。

コンパクトデジタルカメラの中でも、ポケットカメラと呼ばれる小型ボディ

 キヤノンPowerShot Sシリーズといえば、2009年10月発売の「PowerShot S90」以来、暗い場所でも高画質を得るための「明るいレンズ」や「抑えめの画素数」、カメラに慣れたユーザーには嬉しいマニュアル露出操作といった、派手さはないが玄人受けするスペックを小型ボディに凝縮。コンパクトデジカメでも画質にこだわりたいというカメラユーザーの「サブカメラ」として支持を集めてきた。

 特に「暗い居酒屋でも綺麗に撮れるデジカメを」という同シリーズの開発コンセプトは、昼間の画質はそれなりでも暗所になるとブレやノイズにまみれがちなスマートフォンのカメラを補完するのにうってつけだ。

PowerShot S90(2009年10月発売)。広角端開放F2の明るいレンズと、画素ごとの面積を広く取った1/1.7型CCDセンサーが暗所撮影を助ける。レンズ鏡筒部の「コントローラーリング」はS110にも受け継がれる同シリーズのアイコン PowerShot S95(2010年8月発売)。根強い人気を得たS90の基本コンセプトを受け継ぎ、EOSの望遠マクロレンズで採用例がある「ハイブリッドIS」をコンパクト機で初搭載。カメラが平行方向に動くシフトブレの補正に対応した

 また先代となる「PowerShot S100」ではフルHD動画記録やGPSに対応するなど、トレンドの機能を積極的に取り入れる側面も持っている。派手さはないが、地道な進化を重ねた総合点で勝負しているカメラといえるだろう。

PowerShot S100(2011年12月発売)。ズーム広角端をそれまでの28mm相当から24mm相当に拡大。広角端の開放F2を維持しつつボディ全体を薄型化した。自社開発のCMOSセンサー、GPS機能、フルHD動画記録機能を新たに搭載

 そして最新モデルのPowerShot S110ではスマートフォンとの連携を意識し、撮影画像を飛ばせる無線LAN機能をカメラに入れてしまったというわけだ。

 撮像素子は約1,210万画素の1/1.7型CMOSセンサーを採用。レンズは35mm判換算24-120mm相当F2-5.9の5倍ズームを採用している。巷ではもっと大きな撮像素子を載せたコンパクトデジカメが話題だが、より小さくまとまった本体や、テーブル上の料理を撮るといったSNS写真にありがちな近接撮影の使い勝手を踏まえれば、こちらも負けていない。

S100の光学系を継承したという24-120mm相当の5倍ズームレンズを搭載。撮像素子の最高感度はS100から1段アップのISO12800となった 静電容量式のタッチパネルを採用。フォーカス枠の位置を指定したり、再生画像をフリックでめくることができる。スマホ感覚で触れてもストレスを感じないレベル

 24mm相当からという広めの画角も、カメラをご存知の方ならおわかりだろうが、集合写真で“あと1歩”の余裕があったり、35mm相当前後の画角が多いスマートフォンのカメラに対して作画に変化を付けやすい。下の画像はカメラを三脚に固定した状態で、24mm、35mm、120mm相当にズームして撮影してみた。

【24mm相当】広角端。ワイド感を強調した風景撮影を楽しんだり、仲間と一緒の自分撮りもやりやすい 【35mm相当】誇張がなく自然とされる画角で、iPhone 4Sのカメラもこれぐらいの画角 【120mm相当】望遠端では手ブレ補正が効果的。遠くの被写体を引き寄せるだけでなく、遠近感の調節が楽しい

 近頃では、カメラの知識がなくても「自分がアップした写真の画質」を気にする人が増えていると聞く。Facebookのタイムライン上に写真が並んだ時、自分の写真だけパッとしないと恥ずかしい、というのだ。そして綺麗な写真をアップしている人に聞くとデジタル一眼レフカメラやミラーレス機を使っていて、その相手も身近なだけにリアルな危機感として「ちゃんと写るカメラを買わなくては」と考えるケースが多いそうだ。

 とはいえ一眼レフやミラーレスは、どれだけ小型軽量をウリにしていても「その画質・性能にしてはコンパクト」という条件が付く。その画質の差を見極められないと手が出しにくいだろう。そこでオススメしたいのが、いわゆる“高級コンデジ”などと呼ばれる高画質訴求のコンパクトデジカメで、中でも画像をPCレスで直接スマホに飛ばせるPowerShot S110が使いやすいというわけである。

無償のiOS/Androidアプリ「Canon CameraWindow」を用意 iPhoneから転送する画像を選んでいるところ。サムネイルをタップすると1枚ずつプレビューできる

 筆者はスマートフォンのカメラによって写真の可能性が大きく広がったと考えている。FacebookやTwitterには特に写真が好きというユーザーでなくても写真を投稿するし、Instagramのようなアート志向の写真共有サービスが人気を博しているのも、自己表現の手段として写真の間口が広がり、魅力を感じる人々が増えているからだろう。

 よくスマートフォンのカメラについて「これだけ撮れればコンデジはいらないね」という意見を耳にすることもあるが、先日行なった本誌のアンケートでは、それに同意すると回答した読者は15%にとどまった。もちろん本誌読者というカメラに理解・関心のある方々の声なので世間一般との乖離はあるが、いくらスマートフォンのカメラ性能が向上しているとはいえ「専用機とは別物」というのがカメラを知っている人々の見解と言える。

 自分のスマホ写真に満足できていない方はもちろん、周囲のスマホカメラからのステップアップで悩んでいる方や、イマドキの遊びを楽しめるサブカメラをお探しの方はぜひ店頭で本機をチェックしてみてほしい。

 次回は実際にPowerShot S110の無線LAN機能を使ってiPhoneに画像を転送し、Facebookなどへ投稿するまでの手順を紹介していく。 

(協力:キヤノンマーケティングジャパン株式会社)






本誌:鈴木誠

2012/10/17 11:15