交換レンズ実写ギャラリー

ソニーE 10-18mm F4 OSS

NEX-7 / E 10-18mm F4 OSS / 約10.3MB / 6,000×4,000 / 1/320秒 / F5.6 / +0.7EV / ISO100 / 絞り優先AE / WB:オート / 18mm

 「E 10-18mm F4 OSS」は、ソニーのミラーレスカメラシステム「Eマウント」用の広角ズームレンズだ。35mm判換算で15-27mm相当の画角となり、同社のEマウント用レンズのなかでは最も広角域となる。レンズ構成は非球面レンズ3枚とスーパーEDガラスを含む8群10枚。開放F値はズーム全域においてF4となっている。

発売は2012年11月。実勢価格は7万9,800円前後。

 外観は、他のソニーのEマウント用のレンズの外観にならい、メタル外装の印象をそのまま残したソリッドなイメージに仕上がっている。ズームリングおよびフォーカスリングはいずれもシンプルなパターン。触った感触も金属外装のひんやりとしたもので、約225gの質量は手にするとずっしりとくる。NEXシリーズのカメラとの組み合わせはスタイリッシュなデザインとなり見事と言わざるを得ない。

 今回は、NEXシリーズのなかでも比較的大柄なボディの「NEX-7」と組み合わせで撮影したた。他のレンズと比べるとすこし太めの鏡筒だが、EVFを覗きながらの撮影ならばホールディングバランスも良い。ズームリングを回す際の力の加減もほどよく、高級感がある。肝心の画質もズーム全域での解像力の高さが目を惹く。

 広角端10mm(15mm相当)の強烈なパースペクティブであっても周辺部の流れは少ない。逆光時など条件によっては周辺部に倍率色収差が発生するケースも見受けられるが、必要に応じてRAW現像時などに除去できる程度なのでそれほど問題にはならないだろう。望遠端の18mm(27mm相当)ではパースペクティブは抑えられ歪みも少なくなり、色収差もほとんど見受けられなくなる。開放絞りの撮影であっても全体に均質な描写なので、とても扱いやすいレンズと言える。ワイド感を活かしたポートレート撮影といった使い方も面白い。

 最初に手にしたときは大きく重いレンズだという印象が強かったのだが、撮影を重ねていくにつれ意外なほど手に馴染むようになった。それは先に述べた触感や見た目、そしてなによりも高い画質を得られることがこのレンズの価値となっているからだ。また実際に使用するうえではあまり体感することもないのだが、光学式の手ブレ補正機構が搭載されていることも画質の底上げになっている。Eマウント用レンズとして最も広角域を捉えることができるレンズということも考えると、NEXユーザーには欠かせない重要な1本だと言えるだろう。

(モデル:夏弥

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NEX-7 / E 10-18mm F4 OSS / 約5.0MB / 6,000×4,000 / 1/160秒 / F8 / +1.3EV / ISO100 / 絞り優先AE / WB:オート / 10mm
NEX-7 / E 10-18mm F4 OSS / 約5.2MB / 4,000×6,000 / 1/100秒 / F8 / +1.3EV / ISO100 / 絞り優先AE / WB:オート / 10mm
NEX-7 / E 10-18mm F4 OSS / 約8.1MB / 4,000×6,000 / 1/200秒 / F8 / +1.0EV / ISO400 / 絞り優先AE / WB:オート / 18mm
NEX-7 / E 10-18mm F4 OSS / 約10.9MB / 4,000×6,000 / 1/1250秒 / F5.6 / +0.3EV / ISO100 / 絞り優先AE / WB:オート / 18mm
NEX-7 / E 10-18mm F4 OSS / 約7.8MB / 4,000×6,000 / 1/30秒 / F8 / +1.0EV / ISO400 / 絞り優先AE / WB:オート / 10mm
NEX-7 / E 10-18mm F4 OSS / 約5.9MB / 4,000×6,000 / 1/100秒 / F4 / +0.3EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 18mm
NEX-7 / E 10-18mm F4 OSS / 約10.5MB / 4,000×6,000 / 1/50秒 / F5.6 / +1.3EV / ISO100 / 絞り優先AE / WB:オート / 11mm
NEX-7 / E 10-18mm F4 OSS / 約9.5MB / 4,000×6,000 / 1/320秒 / F5.6 / +1.7EV / ISO100 / 絞り優先AE / WB:オート / 18mm
NEX-7 / E 10-18mm F4 OSS / 約8.8MB / 4,000×6,000 / 1/80秒 / F4 / +1.0EV / ISO100 / 絞り優先AE / WB:オート / 10mm
NEX-7 / E 10-18mm F4 OSS / 約3.0MB / 6,000×4,000 / 20秒 / F4 / 0.0EV / ISO200 / マニュアル露出 / WB:オート / 10mm
NEX-7 / E 10-18mm F4 OSS / 約6.0MB / 4,000×6,000 / 1/200秒 / F4 / +2.0EV / ISO400 / 絞り優先AE / WB:オート / 18mm

礒村浩一

(いそむらこういち)1967年福岡県生まれ。東京写真専門学校(現ビジュアルアーツ)卒。広告プロダクションを経たのちに独立。人物ポートレートから商品、建築、舞台、風景など幅広く撮影。撮影に関するセミナーやワークショップの講師としても全国に赴く。近著「マイクロフォーサーズレンズ完全ガイド(玄光社)」「今すぐ使えるかんたんmini オリンパスOM-D E-M10基本&応用撮影ガイド(技術評論社)」Webサイトはisopy.jp Twitter ID:k_isopy