デジカメアイテム丼

Wi-Fi SDカードの最高峰?Eyefi Mobi Proを試す

RAW転送や選択転送が可能に

アイファイジャパンはEyefiカードの上位モデル、Eyefi Mobi Proを2015年3月27日に販売開始した。

Eyefi(またはEye-Fi)とは、無線LANを内蔵したメモリーカード。対応デジタルカメラの記録メディアとして使うことで、連携させたデバイス(パソコン、タブレット、スマートフォンなど)に、ワイヤレスで画像や動画を転送できるというアイテムだ。

2008年から発売されている旧タイプの「Eye-Fi」ではパソコンでの初期設定が必須だったが、2013年6月発売の「Eyefi Mobi」になると、好みのデバイスに専用アプリをインストールし、アクティベーションコードを登録、後はカードを入れたカメラで写真を撮って、デバイスとカードの相互で認識させるだけという簡単初期設定になった。

オレンジ色のカード裏面にアクティベーションコードが記載されている。

周りの友人に「Eye-Fiって何?」と聞かれたときに、「写真をワイヤレスでカメラからデバイスに飛ばせるカードだよ」と説明すると、そこで「え??」という反応をとられがちだ。その上で「パソコンでの初期設定が必要」と説明するとハードルが高く感じられ、「使ってみたいな」という気持ちが半減するのは仕方がないことだろう。

でもEye-FiからEyefi Mobiになり、初期設定が劇的にラクになったため、そのハードルはぐんと下がったのである。そして今回、そのEyefi Mobiの上位版として登場したのが、Eyefi Mobi Proになる。

ついに「全部入り」が実現!

Eyefi Mobi Proは、Eyefi Mobiの簡単な初期設定方法はそのままで、旧Eye-Fiの時代にプロ用ハイエンドモデルとして販売されていた、Eye-Fi Pro X2の大きな特徴であるRAW転送や選択転送、Wi-Fiルータ経由での高速転送にも対応。Eye-Fi Pro X2を愛用していた写真愛好家にとっては「待ち望んでいた全部入り」と言えるモデルなのである。

また、Eyefi Mobi Proを購入すると、容量無制限のクラウドサービス、Eyefiクラウドのクラウドメンバーシップ1年分(5,000円に相当)がついてくる。

Eye-Fi Pro X2とEyefi Mobiの良いとこどりをしてみたら、どういった使い勝手になったのかを検証する。

右側の黒いカードがEyefi Mobi Pro。「プロ」=「玄人」というイメージから選ばれた色なのかは定かでない。
付属のUSBカードリーダー。選択転送やWi-Fiルータ経由での転送などの、パソコンでの設定時に利用する。

新機能1:RAW転送

新機能の対応に伴い、いくつかのメニューが追加された。

デスクトップ(Windows)用では、Eyefi USBカードリーダーもしくはパソコンのSDスロットにEyefi Mobi Proを挿入すると、新機能のメニューが現れる。

デスクトップアプリでの設定画面
スマートフォンアプリでの設定画面

まず試したのは、ワイヤレスRAW転送のON/OFFだ。

パソコンとタブレット、スマートフォンなど、それぞれのデバイスで設定できるので、パソコンでの設定を「ワイヤレスRAW転送:ON」、タブレットなどのデバイスではRAW転送設定をOFFにしてみる。

カメラ側はRAW+JPEGでの撮影設定にしておく。すると、外出先では持参したタブレットへJPEGのみ転送し、自宅に戻るとパソコンへRAW転送、といった使い方ができる。

現状ではRAW転送のON/OFFしか、パソコンでもタブレットやスマートフォンなどでもアプリ上での設定が無いが、今後ファイルごとの転送ON/OFFといったメニューができれば、同じネットワーク下に同じタイミングで存在していても、このデバイスにはJPEGのみ転送して、RAWはこっちへ転送、といった使い方も可能になるだろう。

新機能2:選択転送

選択転送とWi-Fiルータ経由での高速転送に関しては、パソコンでの設定が必須となる。

選択転送をONにすると、保護(プロテクト)をした写真や動画のみをデバイスに転送できる。

何枚も同じようなショットを撮ってはみたものの、その中から特に気に入ったものだけを転送したい場合などに重宝する。

新機能3:Wi-Fiルータ経由での高速転送

これもパソコンの専用アプリで設定する。パソコンとEyefi Mobi Proの入ったカメラが同じネットワーク下に存在するときは、Wi-Fiルータ経由での転送が可能になる。

また、ルータを経由しない場合はアクセスポイントをスイッチする必要があるため、Eyefiの転送を行いながらのネット利用は不可能だが、ルータを経由すれば転送を行いながらのネット利用も可能になる。

RAWファイルの容量や転送にかかる速度を考えると、RAW転送の際にはWi-Fiルータ経由での転送を積極的に利用したほうが良いだろう。

Eyefiクラウドの活用

RAW転送に対応したことで、Eyefiクラウドの容量無制限が更に活きてくる。アップロード容量やストレージとしての容量に制限が無いため、容量の大きいRAWファイルでも安心してため込むことができる。

自宅のHDDとEyefiクラウド、など、二重のバックアップとして利用するのも心強い。

EyefiクラウドアプリでRAWファイルを表示。右下に「RAW」表記が入る

容量無制限とはいえ、大量に撮った写真すべてをEyefiクラウドにアップロードしてしまうと管理も大変になる。

Eyefi Mobi Proなら、カメラで気に入ったものだけプロテクトしてEyefi Mobi Proからデバイスへ転送、タブレットやパソコンなどの大画面でさらに写真を確認。いらないものを削除したらアプリ側でEyefiクラウドへの転送をONにすれば、Eyefiクラウド上のデータもきれいに管理ができる。

アプリやWeb版Eyefiクラウドの仕様、デスクトップアプリのMac版が現状ではYosemiteにしか対応していないことなど、まだ不満はある。しかし、RAWへの対応や、必要なとき/必要な場所に必要な写真が転送できるようになったこと、容量の大きいRAWファイルの保管にぴったりなEyefiクラウドとシームレスに連携できることなどから、今回のEyefi Mobi Proにより、本格的に写真を楽しんでいる方々のカメラライフがより充実する、と言っても過言ではないのではないだろうか。

(柄本一葉)