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COTTON CARRIERのカメラ携行システム

〜カメラを身につけて速写性を向上

 最近では一眼レフカメラなどをネックストラップ以外の方法で携行するアクセサリーをよく見かけるようになった。今回はそうしたアイテムの1つであるCOTTON CARRIER(コットンキャリア)社の携行システムを紹介したい。

CAMERA-VESTにSIDE HOLSTERを組み合わせたところ

 COTTON CARRIERの携行システムは、独自の「ハブ」と呼ばれるロック方式を使いながら、機材や用途に合わせてさまざまな携行方法を実現できるのが特徴だ。今回は国内で入手できる5種類を試してみた。

 COTTON CARRIERはカナダ バンクーバーのメーカーで、「b-grip」などの輸入で知られるパラゴンジャパンが国内の販売元になっている。


SIDE HOLSTER

 COTTON CARRIER製品の中で最もベーシックな製品がSIDE HOLSTERだ。ズボンのベルトを使ってカメラを腰に提げることができる。価格は7,980円。

SIDE HOLSTERのセット内容

 この手の他の製品などがカメラの着脱時にロックレバーなどを操作しなければならないのに対して、SIDE HOLSTERはその必要がないのが特徴だろう。カメラを90度弱ほど回転させてホルスターに差し込むと、自動的ロックがかかる仕組みになっている。カメラのグリップを握る片手だけで着脱できるのが便利だ。

 着脱部分のカメラ側プレート(ハブ)は断面が楕円のような形をしており、ホルスターの溝に入れるときにレンズを横にした状態で入るようになっている。入れた後はレンズの重みでカメラが下を向くとロックがかかる。そのため、体が上下に揺れてもロックが外れることは無い。カメラを装着した状態で歩いても、接触部分に適度な抵抗が生まれるようで、カメラがブラブラすることはあまりなく、階段の上り下りも問題なかった。

カメラ側に装着するプレート「ハブ」(左)とホルスター側の溝(右)が噛み合ってロックされる
ホルスターには一般的なベルトループの他、太めのベルトにも対応できるよう二重のベルクロが付いている ハブをカメラに装着したところ。三角のマークがレンズ側に来るように固定する

 カメラを取り外すときは90度ほど回転させながら上に引き上げると外れる。慣れれば自然に外してすぐに撮影態勢に移れるので、比較的速写性に優れるといえる。落下防止の紐も付いているので安心だ。着脱の様子は以下の動画を見て頂けるとわかりやすいと思う。

 

 カメラ側のプレートは6061アルミ合金、受け口側は航空機のウインドウシールドに使用されるというLexan樹脂を使用している。このLexan樹脂はカメラ側のプレートと滑りが良くなっており、着脱のスムーズさに一役買っている。なお、ホルスター自体も1650デニール素材と丈夫になっている。

COTTON CARRIERの製品には落下防止紐が付いてくるので安心だ
ズボンのベルトを利用して装着したところ。首に落下防止の紐をかけている
着脱の際はこのように90度近くに傾けた状態で出し入れする

 このアイテムもb-gripと同じように長距離を歩く場合や、動きながらの撮影の場合重宝するだろう。ネックストラップを使った場合、動いた際に体にカメラが当たるのが気になる人は検討してみると良いと思う。


CARRY-LITE

 SIDE HOLSTERに専用のウエストベルトやショルダーストラップがセットになった製品。価格は1万7,800円。

CARRY-LITEのセット内容。ハブは2個付いている

 幅広のウエストベルトとショルダーストラップでより安定して携行できるセットで、大口径望遠レンズなどを使用する際に向くだろう。SIDE HOLSTERと併せて2台態勢にすることもできる。

 このセットには重量機材用という「アングルカメラハブ」も付属している。通常の「レギュラーカメラハブ」と比べると角度が付いており、比較的全長が長いレンズをより安定して携行できるという。試したところフード付の70-200mm F2.8だとちょうど太ももに沿うような形になり、歩いたときにより安定感があった。ちょっとした工夫がありがたい。

重量機材用という「アングルカメラハブ」 ホルスターに装着すると機材が少し斜めに付く仕組み
カメラをアングルカメラハブで装着したところ
ウエストベルトのバックルは大型で、二重ロックになっている ショルダーパッドはクッション入りで滑り止めも備える

 CARRY-LITEは肩紐があるため、SIDE HOLSTERに比べるとウエストベルトが引っ張られる感覚は和らぐ。大口径ズームレンズなどの使用時にはこちらを検討するのが良いだろう。

 なおこのセットには、アルカスタイルの三脚用プレートとハンドストラップもセットなっている。三脚プレートを挟んでハブを装着しておけば、すぐに三脚撮影に移ることができる。

付属のアルカスタイル三脚プレート 三脚プレート、ハンドストラップ、アングルカメラハブを装着したところ
こちらも付属のハンドストラップ ハンドストラップは手の甲を覆うタイプでホールド性が高まる

STRAP SHOT

 バックパックなどのショルダーハーネスにカメラを装着するためのアイテム。価格は7,980円。

STRAP SHOTのセット内容。ハブの色が青いが、通常のブラックの色違いだ

 ショルダーハーネスにハブシステムで装着し、ネックストラップよりも首などへの負担を減らせるというもの。着脱する際に体の前でカメラを90度回転させなければならないので、慣れが必要だが、着脱時のカメラの角度を覚えれば素早く着脱可能だ。

ハーネスには面ファスナー部分で包んで固定する バックパックに装着したところ
カメラを装着。重さのあるカメラだとやや外側に向くことがある。チェストハーネスのあるバックパックで使うのが良いだろう
グリップが下側になるようにすると着脱しやすかった

 山歩きなどの際には有効だが、あまり重いカメラだと人によっては少々大変かもしれない。ノンレフレックス(ミラーレス)機で試したところ比較的軽快に携行できた。このセットにもハンドストラップが含まれている。


CAMERA-VEST

 専用ベストでカメラを携行するモデルで、COTTON CARRIERを代表する製品とのことだ。価格は1万9,800円。

CAMERA-VESTのセット内容。こちらもハブは2個付属

 ベストと言ってもカメラマンベストのようなものではなく、ホルスターが進化したような形状だ。カメラは正面のホルダーに固定する。カメラの重量が両肩に分散されるため、比較的重さのある機材で動き回るような撮影に向いているように感じた。レンズを押さえるためのベルトが付いているのも親切だ。

背面。ショルダーハーネスは面ファスナーで長さをかなり変えることができる
装着したところ。やせ型の人でもフィットさせることが可能だ
体の正面で支えるのでウエストベルトに固定するより安定感はあるが、見た目はやや仰々しい レンズを押さえるベルトも利用できる。

 またSIDE HOLSTERを追加すれば、冒頭の写真のようにウエストハーネス部分にもカメラを装着できるようになる。またSIDE HOLSTERだけでなくレンズ用バッグなどベルトに装着するタイプのアクセサリーも取り付け可能となっている。


STEADY SHOT

 こちらは携行システムではないがCAMERA-VEST用のアクセサリーとなっており、安定して静止画や動画を撮影できるというアイテム。価格は2万3,800円。

STEADY SHOTのセット内容。緑のリングは関節に挟むワッシャの予備だ

 3つの部分からなるアームをCAMERA-VESTに装着して使用する。CAMERA-VESTへの装着はアームに付いているハブで行なうためクイックに着脱可能。上半身を傾けることでチルトでき、一脚が使えない場所でのスローシャッターに効果があるだろう。

 動画撮影でも手持ちより安定して撮影できた。ただし、歩きながら動画を撮影するとそれなりに画面が揺れてしまったので、立ち止まってのチルトやパンを駆使する動画撮影に向いていると感じた。

使用例。実際には高さを増す意味も込めて雲台などを追加してもよい
関節部分のロックはレバー式で締めやすい。最上部のアームのみ穴を変えることで長さを調節できる ライブビューでの撮影に適しているように感じた

まとめ

 こういったアイテムは海外のメーカーが先行している印象を受けるし、新しいジャンルとあって国内ではこれから普及していくのかもしれない。欧米人に比べて小柄な日本人だとやや仰々しさが目立ってしまい街中では使うのを控えてしまいがちだが、SIDE HOLSTERであればさほど違和感は無いように思う。登山やトレッキングなどで写真を撮る人は検討してみてはいかがだろうか。






本誌:武石修

2012/6/21 13:12