カメラ三脚用ノートPCデスクの使用例 |
サンコーの「カメラ三脚用ノートPCデスク」は、三脚に取り付けて使用するノートPC用のアルミ製テーブル。1/4インチのカメラネジに適合するネジ穴を底面に装備している。直販価格は1,980円。
Web直販では発売直後からたびたび品切れを起こしており、筆者も発売から少し時間を置いて購入した。発売から2カ月が経過した現在でも入荷待ちとなっている場合があり、一定の人気があるようだ。
三脚に取り付けるテーブルはこれまでにも存在したが、ここまで低価格ではなかったため、手軽さが受けているのかもしれない。この価格であれば、眠っている三脚の有効利用として試してみるにも丁度いいだろう。この製品は「ノートPCデスク」としての用途に特化したことで、サイズや重量も既存の製品より扱いやすいものになっている。
本体サイズは320×233×38mm(幅×奥行き×高さ)で、B5サイズのノートPCにちょうどいい大きさだ。重量は620g。素材にアルミを採用したことで、ノートPCの放熱性と軽量化を同時に実現した。
本体。ノートPC用のため左右のフチは設けていない | 裏に1/4インチネジを装備 |
付属の固定用バンドでマシンを固定する | MacBook Airとサイズ比較 |
ノートPCを載せる際は、付属する2本の固定バンドを使用したい。長さは950mmで、17インチのMacBook Proもしっかり固定できた(大きくはみ出すため不安にはなるが)。固定用バンドが手に触れる位置にくると、どうしても使用中に多少気になってしまうが、万が一のリスクを少しでも減らすためにそこは我慢したい。
何より、大きめのマシンを載せる際は雲台や三脚との釣り合いに注意したい。約3kgの17インチMacBook Proをフリクション調整機構のない自由雲台に載せて扱うと、アングル調整時のふとした拍子に倒れてしまいそうで怖かった。試用した限りでは、重量に見合った3ウェイ雲台が最も安全かつ快適に使用できる印象だ。場所を移動する場合は、カメラと同様にクイックシューとの併用も便利である。
3ウェイ雲台に取り付けたところ | 自由雲台に取り付けたところ |
この製品の使い勝手は、多くを使用する三脚や雲台に依存する。カメラより平たく大きな板が乗るため、自由雲台ではノブが隠れてしまって扱いづらかった。その点でも、ハンドルが伸びている3ウェイ雲台との相性が良かった。
面白いのは、いざマシンを固定してポジションを調整しようとすると、なぜか使い慣れた三脚や雲台なのに、そのスムーズな操作性に笑ってしまう。カメラが乗っている分には驚かないのに、不思議な感覚だ。しっかりした三脚や雲台であるほど、その感覚を味わえるだろう。
三脚と雲台のアングル調整であらゆるポジションに合わせられる |
サンコーの製品情報ページには、ノートPCの代わりに楽譜を載せ、譜面台として使用する例も掲載されていた。そこで気づいたのだが、ノートPCの内蔵Webカメラで自分の演奏動画を撮るようなユーザーにも、このアングルの自由度は有用なのではないだろうか。
このように用途はユーザーの使い方次第なので、家に眠っている三脚や雲台がある向きは一度試してみてはいかがだろうか。使い慣れた三脚や雲台も、きっとその精密さに改めて感心するだろう。当然ながら三脚や雲台として想定外の使用方法なので、あくまで自己責任で使用したい。
2010/6/7 00:00