デジカメドレスアップ主義
“APS-Cコンパクト”はコンパクトなのか!?
ライカXバリオ
Reported by澤村徹(2013/10/2 08:00)
APS-Cサイズ相当のセンサーを搭載したコンパクト機は、分類こそコンパクトだが、ミラーレス機とさほど変わらぬボディサイズだ。レンズ交換式か否かという点を除けば、APS-Cコンパクトとミラーレス機は、画質的にも機能的にも、さらにボディサイズに関しても、ともに近い存在である。それゆえにドレスアップする際は、しっかり携行できるスタイルが求められるだろう。今回はライカXバリオを例に、携行性を踏まえたドレスアップを考えてみた。
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- カメラ:ライカXバリオ
- ケース:鳥井工房 ライカXバリオエバレディケース(プエブロ/グリージオ)
- ストラップ:BENLLY'S & JOB ateliers PENELOPE × benlly's & job Camera Strap(ライトグレー)
ひとつめのスタイルは、レザーケースとワイドストラップの組み合わせだ。まずレザーケースだが、実は選択肢が少なく、純正ケース以外は数えるほどしか種類がない。そうしたなか、鳥井工房のライカXバリオエバレディケースはデザイン性と実用性を兼ね備え、実に魅力的だ。ダメージ加工レザーのプエブロがベースになっており、ビルトイングリップとパンチング加工でインパクトのあるスタイルを生み出している。最大の特徴は底面の出っ張りだ。ライカXバリオはレンズ鏡胴が大きいため、ケースなしの状態でも机上に置くとカメラがおじぎをしてしまう。鳥井工房のライカXバリオエバレディケースは底面の出っ張りで重心をとり、カメラがおじぎをしない仕様だ。これは本製品を購入する大きな動機付けになるだろう。
ストラップはBENLLY'S & JOBのキャンバス製ワイドストラップを選んでみた。コンパクト機にワイドストラップは過剰装備と思われがちだが、ケースを付けたライカXバリオはそれ相応の大きさになる。見た目のバランスはけっして違和感はない。
ふたつめはボトムグリップを用いたドレスアップだ。三晃精機の「折り畳めるボトムグリップ」は、その名の通り、ワンタッチで折り畳みが可能だ。デュポンやカルティエなど、高級ライターをモチーフにしたデザインで、グリップを折り畳む様はライター着火の儀式を彷彿とさせる。開発者によると、実はこの製品、試作自体は10年以上も昔のことだという。単価が高くなりすぎるため、当時はお蔵入りしたそうだ。昨今、カメラのドレスアップに理解を示すファンが増え、リファインして製品化に踏み切ったという。たしかにボトムグリップとしては高価だが、メカ好き、ギミック好きにはたまらない製品といえるだろう。
ストラップはアルティザン&アーティストのハンドストラップを合わせてみた。シルバーのアスタリスクをあしらった大人びたデザインだ。ソフトレザーを用いているので、手首を通してしっくりとホールドできる。二重リングがカメラを傷つけないように、あて革を備えているところもポイントだ。
ライカXバリオはAPS-Cセンサー搭載のズームモデルゆえに、それ相応の重量があり、なおかつフロントヘビーなカメラだ。華奢なドレスアップアイテムよりも、押し出しの強いアイテムの方が見栄えがするだろう。ボディデザインはややクラシカルだが、カジュアルめのアイテムもよく似合う。写真のみで紹介したコニャックの純正ケースのように、明るいカラーも組み合わせやすい。ブラックボディなので、多様なスタイルを楽しめるカメラだ。