デジカメドレスアップ主義:大人が本気で遊ぶガジェット系

ソニーNEX-5 + スイター50mm F1.4 AR
Reported by澤村徹

  • ボディ:ソニーNEX-5(ブラック)
  • レンズ:ケルン-パイヤール スイター50mm F1.4 AR
  • マウントアダプター:三晃精機 Eマウント用Cマウントアダプター
  • ストラップ:ヴァイヒィェ・ブリーゼ フィンガーストラップ(10MM バースデーカラー・スワロフスキー)
  • レザーディスプレイスタンド:Aki-Asahi NEX-5用レザーディスプレイスタンド(ブラウンシュリンク)

 ソニーNEX-5は、数あるレンズ交換式デジタルカメラのなかでひときわ小振りだ。まるでコンパクトカメラをレンズ交換式にしたようなインパクトがある。高性能をミニマムボディに凝縮した高密度プロダクツ。こうしたガジェット色の強い演出は、ソニーが得意とする路線だ。今回は個性派アイテムを使い、このガジェット色をよりパワーアップしてみた。

 まず目を惹くのは、Aki-Asahi製のレザーディスプレイスタンドだろう。絞りと呼ばれる革加工技術を使い、立体成型したレザー製品だ。絞り型は3次元設計しているため、遊びやガタつきなくカメラを設置できる。内部はゴムが詰めてあり、カメラへの当たりもやわらかい。安定性にすぐれたディスプレイスタンドなので、多少ならばフロントヘビー(レンズの重量が重く、カメラが前に倒れてしまう状態)なレンズとボディの組み合わせでも問題ない。ただし、基本的には純正レンズに最適設計したスタンドなので、装着レンズによっては干渉することもあるだろう。この点は要注意だ。

 三晃精機のマウントアダプターは、デザインと質感の両面でいつも我々を楽しませてくれる。新発売のEマウント用Cマウントアダプターも、サプライズに満ちた個性的な仕上がりだ。側面に大柄なローレットをあしらい、独自の世界観を作り上げている。当初このアダプターは、両サイドに大きめの出っ張りを設け、蝶の羽根をモチーフにしていた。ただ、これだけではシンプルすぎるということで、大柄ローレットというアグレッシブなデザインに進化している。三晃精機というブランドの、デザインにかける意気込みがかいま見えるエピソードだ。

精巧な型絞りにより、ボディ下部をしっかりと包み込む。安定性に長けたスタンドだ試作品のためアダプターに取り付け位置指標がないが、製品版ではラインストーンが埋め込まれている
5mmほどボディがスタンドに沈み込む設計だ。置くというよりも、はめ込むという印象だフィンガーストラップは二重リング式。NEX-5のストラップ取り付け具に直接装着できる

 ストラップはヴァイヒィェ・ブリーゼのフィンガーストラップを合わせてみた。ハンドストラップではなく、フィンガーストラップだ。中指か人差し指に通してグリップを握ると収まりがよい。NEX-5はコンパクトなので、こういうアクセサリー感覚のストラップがよく似合う。レザーの幅やカラー、スタッズの種類はオーダーメイドに応じてくれる。ファッションリングを選ぶような感覚で、フィンガーストラップを合わせてみてはどうだろう。

右が蝶をモチーフにした試作品。左が製品版だ。価格は8,000円で、ラインストーンのカラーが選べるレザーディスプレイスタンドはNEX-5のほかにDMC-GF1、E-P2/E-P1用がある。ブラウン、キャメル、モスグリーン、ダークタンの4色展開。価格は3,400円で、ダークタンのみ500円増しだ
フィンガーストラップはバリエーション豊富だ。価格はデザインで異なり、2,000円後半から3,000円後半程度となる中指に通してグリップを握ると、ファッションリングのように見えておもしろい

 スイター50mm F1.4 ARは、ボレックス用の中望遠レンズだ。16mmムービーカメラ用レンズでありながらイメージサークルが広く、APS-C機と組み合わせてもさほどケラレは目立たない。発色はあっさりとしているが、シネレンズだけあって先鋭感はかなりのものだ。ただし、本来のイメージサイズを超えて撮影するため、さすがに周縁部は流れがちだ。さながら上品なレンズベビーといったところだろうか。なお、作例はRAWで撮影し、Lightroomでストレート現像している。

  • 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなしのRAW現像画像(JPEG)を別ウィンドウで表示します。
NEX-5 / スイター50mm F1.4 AR / 4,592×3,056 / 1/2,500秒 / F5.6 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 50mmNEX-5 / スイター50mm F1.4 AR / 4,592×3,056 / 1/1,600秒 / F2.8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 50mm
NEX-5 / スイター50mm F1.4 AR / 4,592×3,056 / 1/2,000秒 / F2 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 50mmNEX-5 / スイター50mm F1.4 AR / 4,592×3,056 / 1/500秒 / F1.4 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 50mm
NEX-5 / スイター50mm F1.4 AR / 4,592×3,056 / 1/2,500秒 / F2 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 50mmNEX-5 / スイター50mm F1.4 AR / 4,592×3,056 / 1/500秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 50mm


(さわむらてつ)1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。ライター、写真家。デジカメドレスアップ、オールドレンズ撮影など、こだわり派向けのカメラホビーを提唱する。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。玄光社「オールドレンズ・ライフ」シリーズをはじめ、オールドレンズ関連書籍を多数執筆。http://metalmickey.jp

2010/10/14 00:00