写真展

林忠彦写真展「カストリ時代1946-1956 & AMERICA1955」

(キヤノンギャラリー)

写真家林忠彦の写真展。1946年から50年代初頭にかけて戦後の混沌とした社会の中で、たくましく生きる日本人の様子をとらえた写真群「カストリ時代」と、戦後10年が過ぎ、豊かな生活を謳歌するアメリカの人々の様子を写し撮った「1955年のアメリカ」を併せて展示致します。本展は2015年=戦後70周年という時期をとらえ、戦後の日本とアメリカの姿をありのままに捉えた写真群を対比することで、改めて「戦争」とは何だったのか、また、今後の日本を考える端緒となるべき写真展として開催致します。なお、フロリダ、ニューヨーク、ハワイを巡って撮影された「1955年のアメリカ」は、林忠彦が帰国後、展覧会や雑誌などで断片的に発表されましたが、その後紹介される機会のないまま現在に至ります。ポートレートの名手として知られる林ですが、今回展示する瑞々しいスナップにも、写真家としての鋭い感性が随所に光っています。

(写真展情報より)

会場・スケジュールなど

  • ・会場:キヤノンオープンギャラリー1・2
  • ・住所:東京都港区港南2-16-6キヤノンSタワー
  • ・会期:2015年7月27日月曜日~2015年8月25日火曜日
  • ・時間:10時~17時30分(最終日15時まで)
  • ・休館:日曜日・祝日

「カストリ時代とアメリカ」公開鼎談

  • ・日程:2015年8月2日日曜日13時30分~15時
  • ・出演:田沼武能氏(写真家)、篠田正浩氏(映画監督)、飯沢耕太郎氏(写真評論家)

ギャラリートーク

  • ・日程:2015年7月27日月曜日14時~、2015年8月1日土曜日14時~
  • ・出演:林義勝氏

作者プロフィール

1918(大正7)年、山口県徳山市の写真館に生まれる。1948(昭和23)年、「小説新潮」にて出世作となる太宰治、坂口安吾らの「文士シリーズ」を開始。1971(昭和46)年、「日本の作家」を出版し、日本写真協会年度賞を受賞。翌年、二科展「織田広喜」にて内閣総理大臣賞を受賞。1980(昭和55)年、昭和20年代の風俗を写した作品をまとめた「カストリ時代」を出版。1988(昭和63)年に勲四等旭日小綬章受賞。1990(平成2)年、「林忠彦写真集 東海道」を出版。同年12月、肝臓がんのため死去。1991(平成3)年、林忠彦賞(周南市・周南市文化振興財団主催)が創設される。

(本誌:河野知佳)