写真展
吉永友愛写真展「長崎-キリシタンの里」
(銀座ニコンサロン)
Reported by(2013/12/3 08:20)
日本ではキリスト教禁教の時代が280年あまり続いた歴史がある。特に長崎県にキリシタンが多く、弾圧に耐えながら信仰を守り続けてきた。
明治6年(1873)、禁教が解け、カトリックに復帰した人々は、自分たちの祈りの場である教会を、過酷な労働奉仕で長い年月をかけて造った。現在も長崎には多くの教会とカトリックの集落が点在している。
被写体の長崎市外(そと)海(め)地区は、現在、市街から車で約1時間で行けるが、禁教当時は山を越えて一日かかったという。
断崖と狭い浜が交互に続き、民家や小さい畑が山の斜面に点在する細長い町で、禁教時代に迫害や弾圧に耐えながら、貧困のなかで密かにカトリックの信仰を守り続けてきた土地、いわゆるキリシタンの里である。
海と山の匂いが混ざり合った谷あいの町に、今も熱心なカトリック信徒が多く、文明社会のなかで彼らは信仰を心の糧とし、質素に、心豊かに暮していて、信仰の深さからくる優しさがあった。
展示する写真は、昭和52年(1977)から約15年間、勤務の合間に撮影してきた記録だが、一昔前のキリシタン集落の生活風土から、作者は日本におけるキリスト教の歴史、つまり、迫害と闘ってきた信仰の強さを感じて欲しいと願っている。カラー2点・モノクロ50点。
(写真展情報より)
- 銀座ニコンサロン
- ・住所:東京都中央区銀座7-10-1 STRATA GINZA(ストラータギンザ)1階・2階
- ・会期:2013年12月18日水曜日~2013年12月28日土曜日
- ・時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
- ・休館:会期中無休