写真展

岩波友紀写真展「もう一度だけ/One last hug−津波に奪われた命−」

(ニコンサロン)

東日本大震災の津波は、多くの命を奪い去った。津波がほかの自然災害と大きく違うのは、被害にあった人たちがどこにいるかわからなくなることがあることだ。4年半がたった時点でいまだ行方不明者数は2,573人にのぼる。

震災後から現在まで行方不明の幼い我が子を捜す3人の父親を作者は取材してきた。その状況はすべて自然災害だけではない要素を含んでいる。石巻市立大川小学校では地震後も校庭にとどまり続け、避難が遅れたことで多くの児童が犠牲となった。南相馬市原町区萱浜では、原発の爆発によって捜索の自衛隊員や警察官がいなくなった。大熊町でも原発事故によって捜すどころか町に入ることすらできなくなった。助かったかもしれない命、せめて野ざらしにされることはなかった命があった。

「復興」の言葉があふれる中で、父親たちは震災から5年を迎えようとする今も、同じことが繰り返されないことを願いながら、愛する我が子を捜している。あの日から一歩も前に進めない孤独な戦いがあり、続けることを可能にした仲間の支えがあった。願いはひとつ。「もう一度だけ、この手で抱きしめたい」。

カラー22点・モノクロ28点。

銀座ニコンサロン 2016年3月 − 写真展 − ニコンサロン|ニコンイメージング

会場・スケジュールなど

  • ・会場:銀座ニコンサロン
  • ・住所:東京都中央区銀座7-10-1STRATA GINZA(ストラータ ギンザ)1・2階
  • ・会期:2016年3月2日水曜日〜2016年3月15日火曜日
  • ・時間:10時30分〜18時30分(最終日は15時まで)
  • ・休館:会期中無休
  • ・入場:無料

  • ・会場:大阪ニコンサロン
  • ・住所:大阪市北区梅田2-2-2ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
  • ・会期:2016年3月31日木曜日〜2016年4月6日水曜日
  • ・時間:10時30分〜18時30分(最終日は15時まで)
  • ・休館:会期中無休
  • ・入場:無料

作者プロフィール

1977年長野県生まれ。フォトジャーナリスト。2001年から活動を始め、アジアや中東、バルカン半島などの写真を撮る。03年から日本の大手新聞社のスタッフフォトグラファーとして、東京や仙台、大阪、福島を拠点に国内外のニュースやストーリーを撮影。現在はフリーとして福島市に居を構え、東日本大震災と福島第一原発事故の取材も続ける。
コニカミノルタプラザ(東京)やOCHA(神戸)などで写真展を開催するほか、Southeast Museum of Photography(フロリダ)、Corden|Potts Gallery(カリフォルニア)、THE POWER HOUSE ARENA(ニューヨーク)などで作品を展示。受賞歴に、「フォト・プレミオ」(コニカミノルタ)、「Prix de la Photographie Paris」銀賞、「CRITICAL MASS TOP50」などがある。オンライン新聞「The PHOTO JOURNAL」主宰。