写真展

松野良則写真展「blinkers」

(ニコンサロン)

山砂は、コンクリートの材料になる。

現在、千葉県の中西部には、良質な山砂の採掘場やその跡地が多数点在している。

山砂の需要は、首都圏の高層ビルやインフラの整備、東京湾の埋め立てなどで、昭和40年代前半から加速していき、後半には採掘のピークを迎え、開発により、私たちの生活は豊かさや便利さを享受することになった。

一方で、千葉県中西部の採掘によって富津市の浅間山丘陵(標高204メートル)は完全に消滅し、その他多くの山砂も次々に採掘され、各所で森林を失った地表むき出しの褐色の土地が現れている。

「ここまでやるのか?」

作者はこれらの撮影を通して、人間の営為に圧倒されてしまった。

過去、私たちが選択した豊かさを求める“経済優先”の行為、行動は、競走馬を爆走させることを想起させる。埋蔵資源の枯渇した跡地や採掘場は、その代償的景観である。

(*blinkers:競走馬に装着し、視野を制限する馬具)

カラー45点。

(写真展情報より)

  • ・会場:銀座ニコンサロン
  • ・住所:東京都中央区銀座7-10-1 STRATA GINZA(ストラータギンザ)1階・2階
  • ・会期:2014年1月15日水曜日~2014年1月28日火曜日
  • ・時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • ・休館:会期中無休

  • ・会場:大阪ニコンサロン(2014年8月14日追記)
  • ・住所:大阪府大阪市北区梅田2-2-2ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
  • ・会期:2014年8月28日木曜日~2014年9月3日水曜日
  • ・時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • ・休館:会期中無休
  • ・入場:無料

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