写真展

本山周平展「日本 2001‐2016」

(gallery 176)

本展は2001年から2016年までに撮られた日本各地の風景である。

モノクロームで精緻に写された本山の風景には風景と同化するように人物などのなにかが画面に存在し、本山独特の世界観となっている。

今回は初めて16年に渡る写真群を展示。モノクロームとカラーも混在している。

モノクローム小全紙20点。カラー半切15点で構成。

本山周平展「日本 2001 – 2016」|gallery 176

気がついてみれば20年近くになるこの長い旅路。

僕が見たかった日本は僕のすぐ傍らにあったように思える。

特別な場所、特異な場所ではなく、誰もが普段見ている場所にこそ日本が在るような気がしている。

あたりまえに見える光景がとても大切な事柄に思える。

カラーネガフィルムも少し前まではみんなあたりまえに使っていたけど、今や使う人は限られているし、風前の灯火と言っても過言ではないだろう。

あたりまえはあたりまえではないのかもしれない。

この先、この日本も僕にも様々なことが起こり得るだろう。

僕はそのひとつひとつをじっくりと見ていきたいと思う。

今年4月の写真展時に上記の文章を書いた。

もちろん純粋にそう感じていた。

この会期中に熊本の大地震が起こってしまった。

謀らずとも写真にはこのような力がある。

そのことに僕は初めて強く気づかされた。

本山周平

本山周平展「日本 2001 – 2016」|gallery 176

会場・スケジュールなど

  • ・会場:gallery 176
  • ・住所:大阪府豊中市服部元町1-6-1
  • ・会期:2016年12月3日(木)~12月18日(日)
  • ・時間:13時~19時(土曜日11時~、日曜日祝日11時~17時)
  • ・休廊:水曜日・木曜日
  • ・入場:無料

トークイベント

・日時:2016年12月17日(土) 16時~19時30分
・料金:1,000円
・登壇:村中修(写真家、gallery 176運営メンバー)、松原豊(ビジュアルアーツ専門学校学校長)

※要申し込み。

作者プロフィール

1975年 熊本県八代市生まれ
2000年 専門学校東京ビジュアルアーツ写真学科研究科卒業
2001年 photographers’ galleryに参加。以後、自主制作による写真冊子を多数制作
2009年より 専門学校東京ビジュアルアーツ写真学科非常勤講師
2012年 写真同人誌『GRAF』を創刊。以後代表、責任編集に携わる

<主な写真展>
2001年 photographers' galleryを拠点に連続展
2007年 ギャラリー街道を拠点に連続展
2012年 「写真の現在4-そのときの光、そのさきの風-」 (東京国立近代美術館・東京・竹橋)
その他、国内外にて個展、グループ展多数

<写真集>
2005年 『世界Ⅰ』photographers’ gallery刊 『In-between 5-ルクセンブルグ、オランダ-』EU・ジャパンフェスト日本委員会刊
2006年 『SM TABLOID BOX』私家版
2009年 『写真の手帖全集』私家版
2010年 『日本2001-2010』蒼穹舎刊
2016年 『NIPPON 2003-2013』蒼穹舎刊

<受賞>
1999年 第20回「キヤノン写真新世紀」佳作
2011年 さがみはら写真新人奨励賞