イベント
Amazonが初めて撮影会を開催
パナソニックのミラーレスカメラでモデルを撮影
Reported by 政木桂(2015/8/10 07:00)
アマゾンは8月1日、講師に塙真一カメラマンを迎え、「Amazon撮影会 ミラーレスを試しながら初めてのモデル撮影」を開催した。最新ミラーレスカメラやレンズを試しながらモデル撮影をする講習会で、アマゾンの利用者が参加した。
会場となる場所は、東京都目黒区にあるアマゾン ジャパンの社員食堂「a2z」。社員食堂のため、普段は立ち入ることができないこの場所に、大型テレビやPA設備が用意され、参加者の来場を出迎えた。
Amazonの“欠点”を補うリアルイベント
撮影会で使う機材はパナソニックの協力で、ミラーレスカメラ「LUMIX DMC-GH4」「LUMIX DMC-G7」「LUMIX DMC-GF7」と、交換レンズとして、各種ズームレンズ、単焦点レンズが多数用意された。
イベントは、14時から18時までの4時間。「ミラーレスか一眼レフか」で悩んでいる人への基礎知識を塙カメラマンが教示する講習、ミラーレスカメラとレンズを使って実際にモデルを撮影する撮影会、撮影した写真を発表する塙カメラマンによる講評の3部構成となっている。
まずは、このイベントを企画立案したアマゾン ジャパンの大津心氏がアマゾンは商品をサイト上で見ながら検討・購入いただく通販サイト。今回のイベントでは、お客様に直に商品をお試しいただける場を提供したいことから企画した」と主旨を説明し、塙カメラマンの講習へと進んでいった。
講習では、ミラーレスカメラのみならずフィルムの誕生や銀塩カメラの歴史に触れ、カメラの進化の中で、ミラーレスカメラが今の時代に誕生したという話から始まり、ミラーレスカメラと一眼レフカメラの構造の違いなど、参加者も時折うなずきながら興味深く聞いていた。
パナソニック製ミラーレスカメラの特徴や注目の機能の紹介では、デジタル一眼レフのピント合わせの難しさや、画面内のどこでもピントが合わせられるミラーレスカメラの優位性、とくに顔・瞳認識AFの利便性に、会場からは感嘆の声も上がっていた。
また、画質やノイズについての説明では、塙カメラマンが過去5年間、さまざまなカメラの各ISO感度で同じカラーチャートを撮り続けている画像データを参考にして、2,030万画素になった新製品「LUMIX DMC-GX8」と他機種を比較し、高感度ノイズがかなり抑えられていることを解説した。
目黒雅叙園で撮影 熱心に質問する姿も
講習が終わると、モデルである片岡ミカさん、竹下明希さんが紹介され、撮影会へと進んだ。今回用意されたカメラ、レンズを参加者が選び、それを使ってモデル撮影をする。貸し出し用メディアも用意されたが、持参したSDカードの使用も認められていて、その場合は撮影後のデータを持ち帰れる。
参加者は一旦「a2z」を離れ、目黒雅叙園に移動。水と緑が夏の暑さを和らいでくれる庭園で、モデル撮影会が開始された。2名のモデルとともに二手に分かれて撮影。それぞれレフ板をスタッフが当て、滝をバックにしたり、欄干に腰掛けたりするモデルを、思い思いのアングルと焦点距離で写真に収めた。触って間もないカメラの設定や操作に戸惑い、スタッフや塙カメラマンに聞く光景も多々見られた。
続いて庭園から移動し、オフィスのすぐ外で撮影。ここでも二手に分かれて撮影が始まったが、途中でモデルの配置を交代したことで、同じ場所で違うモデルだったり、ひとりのモデルでシチュエーションが変わったりという絵のバリエーションを増やす配慮がされた。
さらに屋内に移動し、日当たりのよい窓際で片岡ミカさん、抜けのよい通路で竹下明希さんの撮影。最後は窓際に2人そろって、2ショットの撮影をして撮影会は終了となった。
購入前にじっくり試せる
一同は「a2z」に戻り、講評に向けて各自、自信作3枚を選び、カメラと共にメモを提出。スタッフはファイルを抽出してまとめ、大型テレビに作品を映しながらの講評となった。
「自分がいいと思った写真にケチを付けられるのはいい感じがしない」という理由で一方的な講評はしないという塙カメラマンが、それぞれ参加者に「なぜその写真を撮ったのか」「なぜその写真を選んだのか」を聞き、参加者と対話しながらの講評となった。その写真のどこがいいのか、自分だったらこう撮るという話の中に細かいツッコミを盛り込み、会場からの笑いを取りながらの和やかな雰囲気で進んだ。
最後に軽食が振る舞われての懇親会が行なわれ、塙カメラマン、モデルの片岡ミカさん、竹下明希さんらと参加者たちが親睦を深めた。
栃木から参加した池見さんは「デジタル一眼カメラもミラーレスカメラも所有しているが、それぞれの良さを再認識できた。モデル撮影では最新機種を使うことで、自分の撮影表現の幅が広がった」と今回の催しに満足していた。
また、都内から参加した長谷川さんは「量販店の店頭では長時間触る事ができないので、貴重な経験だった。普段、人を撮ることが少ないので、顔・瞳認識AFに驚いた。もうすぐ発売されるGX8を購入したくなった」と、すっかりパナソニックのミラーレスカメラに興味を持ったようだ。
100人以上のイベントも構想
講評会で参加者の作品を見た塙カメラマンは、「あれだけの高確率でピントを合わせてくるのはミラーレスカメラのなせる技ということに、みなさんが気が付いてくれた事がうれしい」とイベントを振り返った。
また、アマゾンが撮影会を開催したことについて、「今までバーチャルな世界が、リアルな世界で動き出した。その第一歩に立ち会えたのがうれしい」と語った。
イベントを企画した大津氏は、「カメラストアでは、初めて一般のお客様を対象にしたオフラインイベントの開催となった。今後はカメラやレンズを一度に比較できるイベントなども展開していきたい」と今後の展望を語った。