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ケンコー・トキナーが直営ショールームをオープン

グループの商品約3,150点が一堂に

ケンコー・トキナーは、東京・中野の本社ビルにおいて、直営のショールーム「ケンコー・トキナーサービスショップ」を1月5日よりオープンする。

ケンコー・トキナー本社のKT中野ビル

同社は2014年9月、本社の所在地を東京都新宿区西落合3丁目から現住所の東京都中野区中野5丁目のKT中野ビルへ移転した。これに伴い、同社が取り扱うトキナーやスリック、タムラックといったブランドを含む、ほぼ全ての商品を取り揃える一般向けショールームを開設した。同社として、直営の一般向けショールームを常設するのは初めて。

ショールームには、同社が取り扱うブランドの現行製品が並ぶ。スリックの三脚やトキナーの交換レンズをはじめ、双眼鏡やフィルター、カメラバッグ、写真用紙など。光学機器や写真プリントにまつわる用品が中心だが、中には膝や腰のサポーターなど、写真用品に限らない様々なカテゴリーの製品も置かれている。展示品目は約3,150。

スリックの三脚は使用できる状態で置いている
フィルターのコーナーでは、ZetaシリーズやPRO1シリーズ、Cokinブランドの角型フィルターなどを取り揃え、試し撮りができる
フィルター試し撮りコーナーには鉄道模型が走る。現本社のKT中野ビルを模した建物もあった
ケンコー独自のaostaシリーズや、タムラックなどのカメラバッグも展示されている。
ブロワーやクリーナー、ディフューザーから印画紙まで各種用品を取り揃える
腰と膝のサポーター。ケンコー・トキナーの製品だがカメラ用品店ではまず見かけない

併設するスタジオでは、KPI(ケンコー・プロフェッショナル・イメージング)が取り扱うプロ向けスタジオ用品も用意。モノブロックストロボ、ライトバンク、LED照明などを試せるようになっている。

併設のスタジオ。KPIが取り扱うスタジオ商品が並んでいる。一般利用はしばらく先になるとのこと
アルカスイスの雲台
中国Godoxのライトや電源、カメラスタビライザーGLIDECAMなども置いている

このほか、スリックやトキナー、フィルターなどのブランドヒストリーを振り返るコーナーも用意。スリックの三脚では「アルプス」(1950年)やスリックJ型(1953年)といった開業当時の機種を展示するほか、小型三脚の先駆けとなった500g(1976年)、スリック初のカーボン三脚「プロ803CF」(1999年)などを展示している。

スリック創業から2000年代に至るまでの50年あまりを支えた機種が並ぶ
アルプスとスリックJ型。当時のロゴは“SLIK”ではなく“SLICK”だった
小型三脚500g。1976年の製品だが、現在でもよく見かけるデザインだ
スリック初のカーボン三脚、プロ803CF。エレベーターパイプにはアルミ、マグネシウム、チタンのAMT合金パイプを採用している

このほか、三脚のカーボンパイプや本体部分に用いるアルミダイカスト加工途中の部品、プラスチックパーツなど、組立前の部材も見ることができる。また、フィルターの展示では、1970年代のカタログや、フィルター枠を年代順に並べ、デザインの変遷を見られる。

カーボンパイプのカットモデル
錘とワイヤーによってカーボンパイプのたわみ量を比較できる装置
アルミダイカストパーツを加工段階別に並べている
レバーなどプラスチックパーツは加工前の素材も置いた
トキナーのコーナーには、市販されなかった「AT-X SD800mm」や「AT-X SD1200mm」をはじめとした歴代のレンズが並ぶ。
AT-X SD1200mm(上)とAT-X SD800mm(下)
フィルターの外枠やパッケージの変遷などマニアックな展示もある

ケンコー・トキナーはカメラ・写真用品のみならず、幅広い商品を取り扱うだけに、ほぼすべての商品を同じ場所で手に取れるのはこのショールームならではといえるだろう。

ショールームをオープンした理由について、ケンコー・トキナーのスタッフは「今までユーザーが同社の商品を見たい・触ってみたいと考えたときには、家電量販店を見てもらうしかなく、また全ての商品が入荷しているとは限らなかった。メーカーとしては、お客様に当社の商品を目にしていただく機会を増やしたいというのもショールームをオープンした理由のひとつ」と話す。

ケンコー・トキナーサービスショップの営業時間は月〜金曜日の9時30分〜17時30分。ショールームではスタッフから商品に関する情報も受けられる。

フィルターも全種類を用意。量販店の店頭などでは並べきれない量がある
双眼鏡
一般向け顕微鏡とルーペ
スマートフォンアクセサリーも扱っている

(関根慎一)