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内山英明写真展「アトムワールド ATOM WORLD」

(大阪ニコンサロン)

ここに掲げられた写真のすべては、原子力に関連する実験所や研究施設ばかりである。その要塞のように地中にそびえるメタリカルな光景に衝撃を受けたのが、撮影の動機だった。3.11の東日本大震災以前より、日本の最先端のそんな実験所を撮り続けてきた。

――ウランを燃料とする原子炉発電の実験所
――海水から重水素などを取りだし核融合反応を起こさせ、莫大なエネルギーを作る核融合実験施設
――光速で加速されたビームで物質に衝撃を与え、科学や医療の分野で貢献を果たしてきた加速器研究施設
――自然のニュートリノ素粒子と原子力施設で作られた素粒子を合わせて共にキャッチし、観測をしている宇宙観測施設
――原子力発電所の“核のゴミ”を保管する中間貯蔵機関と、地層処分に10万年も要する研究貯蔵施設

原子力実験場の底につらなり輝く巨大マシーン、今日では科学の力は我々の生活圏にとっても絶大だが、ときとしてそのリスクも凄まじく強大だ。施設内の限りない機能美あふれる世界も、それを思うと生々しいリアルな光景として迫ってくる。カラー50点。

(写真展情報より)

内山英明写真展「アトムワールド ATOM WORLD」

  • 会場:大阪ニコンサロン
  • 住所:大阪府大阪市北区梅田2-2-2ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
  • 開催日:2013年7月4日(木)~2013年7月10日(水)
  • 時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休

(本誌:鈴木誠)