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シグマ、新製品イベントでdp0 Quattroと24-35mm F2を披露
来週からは名古屋、大阪、福岡で順次開催
Reported by 本誌:折本幸治(2015/6/22 15:39)
シグマは6月20日、都内で「新製品体感イベント」を開催。山木和人社長がdp0 Quattroなどの新製品についてプレゼンテーションを行った。
7月10日に発売が決まったレンズ一体型デジタルカメラ「dp0 Quattro」および、6月19日に開発が発表された交換レンズ「SIGMA 24-35mm F2 DG HSM|Art」がテーマのイベント。実機展示や山木社長によるプレゼンテーションに加え、機材のレンタルサービス、オリジナルグッズの販売などもあり、会場はシグマファンで終始にぎわっていた。
イベントは東京に続き、名古屋、大阪、福岡でも行われる。
- 東京会場:6月20日(土)10時〜17時、polygon(ポリゴン)青山(東京都港区北青山3-5-14 青山鈴木硝子ビルB1)(終了しました)
- 名古屋会場:7月4日(土)10時〜17時、Time Office名駅(愛知県名古屋市中村区名駅2-41-10 アストラーレ名駅3F Time AB)
- 大阪会場:7月18日(土)10時〜17時、ブリーゼプラザ(大阪府大阪市北区梅田2-4-9ブリーゼタワー7階 小ホール)
- 福岡会場:7月25日(土)10時〜17時、都久志会館(福岡県福岡市中央区天神4-8-10)。
超広角にして超高性能、「贅沢余裕設計」レンズのdp0 Quattro
山木社長のプレゼンテーションは、dp0 QuattroとSIGMA 24-35mm F2 DG HSM|Artがメイン。特にdp0 Quattroの搭載レンズについて、その完成度の高さをアピールしていた。
曰く、「歪曲収差は無限遠、画面全域で0.5%以下」「歪曲収差のデジタル補正はディテールが損なわれるのでやらない」「MTF曲線がほぼフラットになるほどの周辺画質」「倍率色収差も描写を損なう要素なので補正」といった具合。搭載レンズの優秀さを訴えた。
山木社長はその秘密の一端を「贅沢余裕設計 = 設計値にかなり近い高水準な量産品」と説明する場面もあり、OEM先からは「シグマは手作り試作品のレベルが高い」と評価されているという。コスト低減もさることながら、性能重視の設計思想がレンズ性能に結びついているようだ。
また、dp0 Quattroでは、AF性能が改善されたという。「悪評高かったDPのAFですが、世間並みの列の後ろの方になったのでは」「低コントラスト、低照度の被写体でも合いやすくなった」という。
このAF性能改善については、dp1〜dp3 Quattroもファームウェアアップデートで恩恵にあずかれるとのこと。時期はdp1 Quattro発売日近辺とのことだ。
外付け光学ビューファインダー「VF-51」については、(21mm相当という超広角レンズを装備することから)「カメラがそんなに売れないのでどうしようかと考えましたが(笑)」と前置きしつつも、「物は良いのでぜひおすすめです」とコメント。
なお、液晶モニターに装着して外光をカットするオプション「LCDビューファインダーLVF-01」をセットにした「SIGMA dp0 Quattro LCDビューファインダーキット」も発表されており、こちらも7月10日発売される。価格は未定ながら「dp0 QuattroとLVF-01を別々に買うより、お求めやすい価格にするので、ぜひ使って欲しい」とのことだ。
24-35mm F2は単焦点レンズ級の性能に
プレゼンテーションの話題は、イベント前日に発表されたSIGMA 24-35mm F2 DG HSM|Artに移った。
世界初の「フルサイズセンサー対応広角F2ズーム」として話題のレンズだが、シグマが最もこだわったのは「単焦点クラスの性能」だという。「レンズは長く使う物なので、今後ボディ側の進化についていかなければならない。将来にわたって高画質を実現する性能を目指した」(山木社長)。実際、広角端および望遠端は、同社の24mm F1.8、35mm F1.4と同クラスの性能だという。
シグマには以前から「Zoom Gamma 21-35mm F3.5-4 MF」(1979年)、「Zoom Gamma II 21-35mm F3.5-4.2 AF」(1990年)、「18-35mm F3.5-4.5 ASPHERICAL UC」(1994年)、「15-30mm F3.5-4.5 EX DG ASPHERICAL」(2001年)、「12-24m F4.5-5.6 EX DG Aspheciral HSM」(2003年)といった広角ズームレンズ製品の系譜がある。
その中で生まれたのがAPS-Cセンサー用の「8-16mm F4.5-5.6 DC HSM」であり、
そして8-16mm F4.5-5.6 DC HSMから派生したのが世界初の広角F1.8ズームレンズの「18-35mm F1.8 DC HSM | Art」(同じくAPS-Cセンサー用)。
その18-35mmをベースにフルサイズ化したのが、今回発表された24-35mm F2 DG HSM|Artになるそうだ。
前日の発表では「価格未定・発売時期未定」とのことだったが、山木社長からは「そう遠くない時期、例えば来月末か再来月初めには発売したい」とのコメントがあった。
オリジナルグッズも大人気
会場ではハンズオン可能な実機の展示に加え、dpシリーズや交換レンズ群の体験貸し出しサービスも行われていた。東京会場での一番人気はやはりdp0 Quattro。20台以上用意した貸出機がすぐに底をついたという。
その他人気だったのは、シグマオリジナルグッズの販売。山木社長も着ていたdpロゴTシャツに加え、FOVEONロゴTシャツも登場(いずれも3,000円)。dpロゴ、またはSIGMAロゴのマグマップ(共に2,000円)も次々と売れていた。購入者全員にSIGMAロゴ、dpロゴなどをあしらったステッカーも配布されていた。
当日会場では、上記のオリジナルグッズを購入することで、非売品のオリジナルルーペが当たる三角くじを引くことができた。このルーペは「120-300mm F2.8 DG OS HSM | Sports」で使われるレンズを2枚利用したもの。会津工場の見学者にプレゼントされる品という。会場ではくじ引きのたびに、一喜一憂して盛り上がる来場者の姿が見られた。