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エプソンニューフォトフォーラム2014、札幌で開幕

今週末は東京でも 全国5都市を巡回

エプソン販売株式会社が主催するイベント「エプソンニューフォトフォーラム2014」が10月4日、札幌で開幕した。新製品の写真向けA3ノビプリンター「SC-PX5V II」をお披露目するイベント。初回の札幌をあわせ、全国5カ所で開催される。

エプソンニューフォトフォーラム2014札幌会場の様子

各会場の開催日は、札幌が10月4日(土)、東京が10月11日(土)、名古屋が10月18日(土)、大阪が10月25日(土)、福岡が11月29日(土)。

会場開催日時間開催場所
札幌10月4日(土)10時〜17時サッポロファクトリー1Fサッポロファクトリーホール
東京10月11日(土)10時〜17時ベルサール秋葉原B1F・1Fイベントホール
名古屋10月18日(土)10時〜17時日本ガイシフォーラム2Fレセプションホール
大阪10月25日(土)10時〜17時ハービスOSAKA B2FハービスHALL大ホール
福岡11月29(土)10時〜17時JR博多シティ9F JR九州ホール

エプソンニューフォトフォーラムは、エプソン販売が開催する恒例の写真愛好家向けイベント。新製品のアピールの場として、そしてプリントテクニック向上の場として人気を博している。

初回の札幌会場でも、大勢の来場者が見られた。特に、自分のデータをA3ノビに無料でプリントしてもらえる「プロセレクション大判プリントサービス」が人気で、開場前には申込者の列ができていた。用紙は写真用紙クリスピア<高光沢>またはベルベットファインアートペーパーから選べる。

プリントは新製品のSC-PX5V IIで行なわれ、その日のうちに手に取って持ち帰れる。

展示の目玉はもちろん、11月上旬発売予定のSC-PX5V II。評価の高いPV-5Vをブラッシュアップした後継モデルで、新たに「Epson UltraChromeK3」インクを採用。黒濃度が向上したことで、暗部の階調表現がアップしたという。モノクロはもちろん、カラーにおいてもその効果は高いとのことだ。

SC-PX5V II
新インク「Epson UltraChromeK3」が主な変更点
黒の濃度を改良したことで、暗部の階調表現が向上した
PX-5V、PX-5600との比較も
内部の金属フレームも強化されたという
操作部はシンプル。タッチパネルに加え、大きめの物理ボタンも備える

会場でもパネルを使い、盛んに画質向上をアピールしていた。エプソン販売では、2011年に発売されたPX-5Vユーザーに加え、数の多いPX-5600ユーザーからの買い替え需要に期待しているという。

SC-PX5V IIによる作品展示にも、多くのスペースを割いていた。

SC-PX5V IIと同時に発表された、フィルム対応スキャナー「GT-X980」の展示もあった。こちらもGT-X970から7年ぶりのモデルチェンジとあって、熱心に質問する来場者の姿が見られた。

GT-X980
新しいフィルムホルダーをセットしたところ

旧モデルからの主な進化は、フィルムホルダーが改良され、フィルムの周辺だけを挟む方式から、フィルム全面を押さえる方式へと変更されたこと。押さえるためのアクリル板は、アンチニュートンリング処理されているという念の入りようだ。光源もLEDになった。

ちなみに新フィルムホルダーは、旧モデルのGT-X970でも使用できないことはないという。ただし、スキャン後の自動サムネイル切り出しなどに対応していない(切り出し位置がずれる、手動なら切り出しが可能)ことから、エプソンでは使用について保証はしていない。

10月9日発売の中級機GT-X830も出品されていた

カラリオシリーズの2014年秋モデルもフルラインナップで展示されていた。

中でも人気だったのは、スキャナー一体型ながら、A3プリントにも対応したカラリオEP-977A3。本イベントの来場者の注目度は高く、PX系より手軽な大判プリンターとしての役割を期待しているようだ。

カラリオEP-977A3。カラリオで唯一A3プリントが可能

メモリーカード内の画像をそのままプリントすることも可能で、メモリーカードスロットは一眼レフカメラ上級機がサポートするCFにも対応。多数のサムネイルを1枚にプリントしたりと、作品制作以外にも、写真愛好家のA3プリントへの要望は多いという。

新製品では、カラリオPF-70も展示されていた。A5サイズまでのプリントに対応したコンパクトプリンターで、写真に特化したカラリオミーではなく、あくまでもカラリオの末弟という位置づけ。バッテリーやキーボードは備えていないが、主にスマートフォンからのプリントを意識している。

カラリオPF-70。Wi-Fiでスマートフォンと接続できる
収納時はコンパクトに。縦置きでの収納も可能

スマートフォンからはアプリ経由で、デジタルカメラからはメモリーカードスロット経由で画像を入力できる。

カラリオとしては久しぶりに、ロールシール紙に対応したのもトピック。収納時には縦置きも可能だ。

現行カラリオシリーズで唯一のロールタイプの用紙に対応。用紙は本機にあわせて新たにラインナップされた
PF-70で利用できるAndroidアプリ。「マルチロールプリント」が用意されている

その他、作品づくりに役立つセミナーや、用紙販売コーナーが盛況を博していた。

セミナーのひとつ、茂手木秀行さんのモノクロプリントセミナー
本物の用紙で違いを体験できるコーナー。手で触って質感を確かめられる
恒例の用紙販売も盛況だった

協力会社の出展もあった。EIZO、ワコム、X-rite、ILFORD、PICTRANといったブランドが各製品を来場者にアピール。カメラブランドではオリンパス、ニコン、リコーイメージングに加え、今回初めてソニーがα7シリーズなどを展示していた。

(本誌:折本幸治)