特別企画PR
紅葉をより印象的に! 美しく仕上げる! RAW現像
写真家・稲田大樹が教える「極彩色の紅葉を再現する方法」
提供:アドビ株式会社
2022/10/20
この記事では、京都の四季を撮影している写真家・稲田大樹が、ライトアップされて池に映る紅葉の写真を例に極彩色のイメージで仕上げる写真編集方法を解説します。撮影段階のBeforeから、アドビLightroom Classicでどのように仕上がっていくかを、動画+解説記事でご覧ください。
11月22日 20:33 京都府 くろ谷金戒光明寺(くろだに こんかいこうみょうじ) 京都市左京区にある浄土宗の大本山の寺院。庭園の紅葉が有名なお寺。庭園は年中拝観できるわけではないが、秋の時期に特別拝観が行われる。ライトアップされて鎧池に映る紅葉がとても美しく、見応えのあるお寺だ。 なるべくシャドウ部のノイズを減らすためにISO 100にし、白飛びをしないようにアンダー目の露出で撮影している。まずは露出を上げて階調を取り戻すところから始める。 紅葉を構成する赤・オレンジ・黄色の補色はシアンから濃いブルー。その色成分を持つ夜の空を青を濃くクリアな色にすることで、 主役の紅葉が引き立つ。色相を変えて青空を取り戻す。 赤、オレンジ、黄色の色とりどりの紅葉だ。ライトアップで似たような色合いになっているので、色を分離して、それぞれの色を鮮やかに再現していく。赤やオレンジは彩度を上げ過ぎると階調がなくなり、のっぺりとした色合いになってしまう。色がつぶれない程度まで彩度を抑えておくのがベター。 水面への映り込みは実像より暗くなるが、あまり暗くなり過ぎないように明るさを調整し、映り込んでいる紅葉が映えるような色合いにする。 全体的に露出を上げるとライトアップ部分が白飛びをしてしまう。基本補正のハイライトを下げることで白飛びを抑えられるので、不自然にならないくらいまで下げていく。 レタッチでは全体が暖色になり過ぎないように空の青みを出しつつ、紅葉の燃え盛るような赤色を表現できるように注意して仕上げている。今回のような夜にライトアップされている紅葉の写真では色温度で暖色を強めてしまうと紅葉の赤と黄色が似たような色になってメリハリがなくなってしまう。そのため、色温度を寒色に振ってからHSLでレッド・イエロー・オレンジのスライダーを動かし、赤とオレンジを分離させて色の違いを強調する。 夜のライトアップではオレンジ系統のライトが使われることがほとんどなので、色温度が暖色だと写真全体がオレンジ色になって、紅葉が目立たなくなってしまう。夜空の青色や全体のライトの光、紅葉の光をそれぞれ際立たせるために色温度を2000~3500の青色に寄せて調整する。紅葉が青くなり過ぎないように、あくまで空や紅葉以外の部分の色を調整するイメージで数値を決めると良い。その後でハイライトとシャドウを調整してHDR風に明暗差を縮めている。 夜のライトアップではオレンジ系統のライトが使われることがほとんどなので、色温度が暖色だと写真全体がオレンジ色になって、紅葉が目立たなくなってしまう。夜空の青色や全体のライトの光、紅葉の光をそれぞれ際立たせるために色温度を2000~3500の青色に寄せて調整する。紅葉が青くなり過ぎないように、あくまで空や紅葉以外の部分の色を調整するイメージで数値を決めると良い。その後でハイライトとシャドウを調整してHDR風に明暗差を縮めている。 黄色みがなくなるように下げていく 紅葉や夜空を鮮やかにするために自然な彩度、彩度は極端に上げると色飽和して色がつぶれてしまう。特に彩度は色の変化が大きいのであまり上げずに、自然な彩度の方を上げることで色がつぶれずに彩度を足すことができる。かすみの除去は全体的に黒を締めて、ねむたい印象をなくす効果とともに彩度を上げる効果もある。この3つの機能の数値を上げたり、下げたりしながら試行錯誤して少しずつ全体を鮮やかにしていく。 かすみの除去も上げ過ぎるとどぎつい印象になってしまうので、ここでは+40前後までで抑えている。 紅葉現像での一番の肝がHSLでの色相の変更で、これによって紅葉の色を際立たせる。この写真では大きく分けて、夜空の青、草や生垣の緑、そして紅葉の赤、黄色、オレンジがキーカラーになる。特に紅葉の赤、黄色、オレンジの色をそれぞれの色相で強調し、際立たせることによって、紅葉の色のグラデーションを強調する。HSLの色相でレッドとオレンジを-40前後にすることでオレンジ色と赤色を強めた。さらに色ごとの彩度でレッドとオレンジを少しずつ足したり、オレンジの輝度を上げることによって紅葉の部分だけ明るくするなど細かく仕上げていく。 色相は色が大胆に変わるので調整は細かく行う 紅葉を印象的に美し上げるレタッチ術をムービーで紹介 ・作例のRAWデータを公開中 https://www.adobe.com/jp/products/photoshop-lightroom.html Adobe Creative Cloudの中から写真現像に関するアプリケーションである「Lightroom」単独、もしくは「Lightroom Classic」「Photoshop」を加えて月額料金で使用できるプラン。フォトストレージが20GBと1TBの2つのサイズが用意されている。 料金 20GB:1,078円/月 1TB:2,178円/月
キヤノン EOS R5/RF28-70mm F2 L USM/36mm /マニュアル露出(F8、1/10秒)/ISO 100/WB:太陽光ロケーションガイド
・[全体]アンダー目に撮影しているので露出を持ち上げて明るくする
・[A]空の青い色合いを出す
・[B]紅葉の色づきの違いをはっきりと出す
・[C]池に映っている紅葉のリフレクションをしっかりと見せる
・[D]ライトが白飛びしないように明暗差を詰める
赤やオレンジの色飽和に注意する
STEP1 紅葉の色を際立たせるために色温度を青寄りにする
STEP2 自然な彩度、彩度、かすみの除去を組み合わせて色を濃くする
STEP3 HSLの色相で各色ごとに調整してそれぞれの変化を際立たせる
この記事で写真編集の手順を解説した紅葉写真のRAWデータ(DNGファイル)を読者限定で公開中。ここからダウンロードして、解説記事や解説動画を参考にアドビLightroom ClassicまたはLightroomを使って実際に写真編集をやってみましょう。
※画像ファイルのダウンロード、および閲覧は自己責任において行ってください。なお、画像の著作権は著作者が保有し、許可なく複製、転用、販売などを行うことを禁じます。
■ Adobe Creative Cloud フォトプラン
<注記>
当記事はインプレス刊「デジタルカメラマガジン2022年10月号」特集記事から抜粋した内容です。