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来たるべき花火シーズンに備えて準備しておきたいフィルターガイド

華麗な花火風景に仕上げるための「H&Y 100mm K-Series フィルターホルダー Mark III ベーシックセット」

ソニー α7 IV/FE 14mm F1.8 GM/14mm/マニュアル露出(F11、6秒)/ISO 100/WB:太陽光/リバースGND/大曲の花火

今年もまもなく、花火シーズンがやってくる。花火と夜景を一緒に撮影する場合は、露出の緻密なコントロールが重要だ。花火が明る過ぎて白飛びしたり、主題である花火と背景の夜景との間に大きな明暗差が生じたりするときは、カメラの設定だけでは対処しきれないことがある。花火の明るさを抑えて白飛びを防ぐためにはNDフィルターを、夜景と花火のそれぞれを適正露出に近づけるためにはGNDフィルターを使用する。

ソフトGND8使用
マンションの明るい窓と花火の両方が適正露出で表現できている
フィルター未使用
マンションの窓は暗く、花火は白飛びしてしまっている
井上嘉代子

1967年、岐阜県生まれ。インテリア・デザイン業界にて広告・風景撮影業務に従事。2009年、交通事故の後遺症により右上肢の機能を失ったのをきっかけに写真家として独立。近著に『花火が写る絶景撮影術』(双葉社)

今回、そんな花火風景撮影におすすめしたいのが、H&Y 100mm K-Seriesフィルターホルダー Mark III ベーシックセット。フィルターを最大で3枚まで同時に装着できるフィルターホルダーや、ソフトGND8フィルターが付属したお得なセットで、快適に花火を撮影できるアイテムだ。

100mm K-Series フィルターホルダー Mark III ベーシックセット
直販価格:5万8,973円
K-Series Mark III ホルダー、ソフトGND8フィルター、ドロップインナチュラルCPL、アダプターリング(62~95mmから1点)を同梱した、直販サイト限定セット
100x150mm K-Series リバースGND8 マグネットフレーム付き
実勢価格:2万7,000円前後
コーニング社のゴリラガラスIII(強化ガラス)採用により、破損の危険を極限まで抑えている。高い平面度を保ち、重ね付けでの使用でもレンズの性能を損なわない

※本企画は『デジタルカメラマガジン2025年7月号』より転載・加筆したものです。

下部が明るくなる花火にはリバースGND8を使用する

ソニー α7 III/FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS/135mm/マニュアル露出(F11、15秒)/ISO 200/WB:オート/リバースGND/スターライトイリュージョン
複数の花火が重なるスターマインは、花火の下部(打ち上がり際や光が集中する部分)が最も明るくなる。そこで、リバースGND8フィルターのグラデーションの境目を花火の明るい下部に合わせて減光した

リバースグラデーションNDフィルターは、フィルターの下半分が透明で、中央部(地平線や光源に合わせる部分)の減光効果が最も高く、そこから上部に向かって徐々に減光効果が弱くなるように設計されたフィルターだ。画面下から中央が非常に明るくなる花火に有効となる。

夜景の明るさはそのままに、花火の最も明るい中心部分にフィルターの中央(最も濃い部分)を合わせてその強烈な光を効果的に抑制し、花火と夜景を適正露出で捉えられる。

ソフトGNDフィルターで水面への映り込みを起こす

ソニー α7R III/FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS/118mm/マニュアル露出(F8、12秒)/ISO 100/WB:オート/ソフトGND/長島温泉 花火大競演
ソニー α7R III/FE 16-35mm F2.8 GM/20mm/マニュアル露出(F8、12秒)/ISO 200/WB:太陽光/ソフトGND/河口湖冬花火
透明部分が夜景に重なるようにフィルターを少し傾けて掛ける。その結果、夜景と花火、映り込んだ水面の花火の露出がバランス良く再現された

スピーディーでスムーズな花火撮影が可能

花火大会は一般的にフィナーレ時が一番盛り上がる。花火が連続して打ち上がり、光量も最大になることが多い。そのためリバースGND8フィルター1枚では対応し切れずに白飛びしてしまう。

フィルターを重ねて掛けて減光するときに便利なのが、100mm K-Series フィルターホルダー Mark III ベーシックセット。フィルターがマグネットで装着できるのに加え、アダプターリングの装着もマグネット式のため、暗い夜間でも瞬時に着脱が行える。私の場合、花火大会のフィナーレではND4とリバースGND8フィルターを重ねている。

アダプターリングはマグネットでカンタン装着
ND4とリバースGND8を重ねても画質は劣化しない

1967年岐阜市生まれ。インテリア、デザイン業界にて広告、風景撮影業務に従事。2009年交通事故の後遺症により右上肢の機能を失ったのをきっかけに写真家として独立。子どもの頃から愛した八ヶ岳南麓の山梨県北杜市清里へ移住し、八ヶ岳を拠点に全国各地で風景、星景、野生動物、鉄道、花火を撮影。現在は企業カレンダー、ポスター、書籍新聞への寄稿、テレビ出演、写真教室、セミナー講師等幅広く活動している。また自身の経験を生かし、障がい者アーティストや作品を撮り続け発信している。