フォトアプリガイド

PhotoDirector レタッチソフト(Android)

スポイトでWB調整。オブジェクト消去も可能な画像処理アプリ

今回紹介する「PhotoDirector レタッチソフト」(以下、PhotoDirector)は、動画再生ソフト「PowerDVD」シリーズで知られるサイバーリンクの画像編集アプリだ。

価格は無料。

「PhotoDirector」は、回転や切り抜きといった基本編集機能のほか、不要な被写体の除去にも対応した画像編集アプリだ。まずは画像を取り込もう。

画像を取り込んだら、画面下部の編集ツールをタップして編集を行なう。

リドゥ・アンドゥ(元に戻す/やり直し)や元画像の表示アイコンなども表示される。特に、元画像の表示は、タッチしている時間だけ表示される機能なので覚えておこう。

「基本編集」では、切り抜きと回転機能が呼び出せる。

「除去」は、画像の不要要素を取り除く機能。例えば、道端のゴミだけを除去したいといった場合に利用できる。

利用方法もわかりやすく、消したい部分を直接タッチして指定するだけ。余計な部分を指定してしまった場合は範囲の取り消しを行い、「適用」をタップして除去を確定させる。なお、画面をタッチすると拡大表示されるので、細かな調整・指定が可能だ。

「エフェクト」は、エフェクト要素を追加する機能だ。任意の効果を指定したら、画面を左右にスライドすることで効果の強度を調整できる。

「調整」では、ホワイトバランスや色調、彩度などが調整できる。

特に注目したいのが「ホワイトバランス」だ。ホワイトバランスでは、「AUTO」を使った自動調整のほか、スライダーを使った調整が行なえる。

なお、「色温度」の調整だけでなく、「色かぶり」の調整も可能。Android端末の場合、かぶりが特に酷い機種があるので、実際に使用するかどうかは別として面白い機能だと思う。

「スポイト」は、“グレーであるべきピクセル”を選択して自動補正する機能。PC用の編集ソフトではよく目にする機能だが、スマホ用の編集アプリでは珍しい。

すべての編集が終わったら、「共有」をタップする。このタイミングで画像が保存されるので、表示されたリストの中から、共有先を指定しよう。

なお、本アプリは無料なのだが、その分広告が表示される。表示タイミングや場所に関しては編集に極めて影響しないので、そういった意味ではかなり好印象だ。

それでも気になる人は、「設定」から「フルバージョンにアップグレード」(アプリ内課金)を利用しよう。価格は510円。広告が除去されるだけでなく、編集解像度に2,560×1,920を指定できるようになる。

「PhotoDirector」は、無料で使える画像編集アプリでありながら、“除去”が可能であるなど、多様な編集機能を備えているのがポイントだ。広告表示も気にならない位置にあるし、アプリ内課金によって外すこともできる。

ホワイトバランスや色調は、ワンタップによって補正できるため、初心者でも安心して利用できるだろう。

飯塚直