写真展
藤田満写真展「海に日は照る」
(銀座ニコンサロン)
Reported by(2013/10/5 12:00)
作者は、“あの地方へ10日間ほど”といった大雑把な計画で、年にいく度か遠出の旅に出る。
旅行案内書などを使うが、それは沢山の人が来そうな所を避けるためで、五所平之助の俳句「冬の田のすっかり雨になりにけり」や「菜の花に少年海を好みけり」などを口遊むとしーんとした情景が思われて、じっとしていられなくなる。
地形図のなかで、“津”と名のつく町や湾の浦や海峡や深い入江、河口などを辿り、そこに港、集落などの記号を見つけ、等高線を重ねて浮かぶ風景、そんな場面を幾つか描けた地方へ行ってみる。それはいつも、何でもない普段の景色だ。
2012年、作者はコンデジカメラを持って海を歩いた。そして国の周りはみんな海だということを、知っていて知らなかった、ということに気づいた。
海は飄々と、はてしなく人の暮しを見てきた。海を見ていると少年になる。カラー60点。
(写真展情報より)
- 銀座ニコンサロン
- 住所:東京都中央区銀座7-10-1 STRATA GINZA(ストラータギンザ)1階・2階
- 会期:2013年10月23日水曜日~2013年11月5日火曜日
- 時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
- 休館:会期中無休