【CP+】マンフロット、新コンセプトのカメラアクセサリー発表会


 マンフロットはCP+2011の会期中に、新コンセプトによるカメラアクセサリーの関係者向け発表会をパシフィコ横まで開催した。合わせてCP+のブースでも新製品を手に取ることができる。新製品は23日から順次発売する。

マンフロットブース

 なお、新コンセプトの製品ラインナップの詳細については「新コンセプト「Imagine More」の三脚や雲台を発表」「白いバックパック」などカメラバッグとアパレルの新ライン」を参照されたい。

「フォトサポート製品の総合ブランドになる」

 発表会では、マンフロットが属するバイテックグループ イメージング・サポート・ビジネス部門マネージングディレクターのマルコ・ペッツァーナ氏が来日。マンフロットにおける今後のブランドおよび商品戦略を説明した。

バイテックグループ イメージング・サポート・ビジネス部門マネージングディレクターのマルコ・ペッツァーナ氏今回の三脚および雲台の新製品
ソーシャルレコーダーの製品購入サイクル。カメラバッグは3番目、三脚や雲台は5番目という新ブランド戦略では、プロからライトなユーザーまで幅広くカバーする

 昨今のレンズ交換式デジタルカメラ市場の伸びはプロやハイアマチュアではなく、もっとライトな一般ユーザーによるところが大きいと分析。高価な機材を使うわけではないが、いい写真に対するこだわりはあるこうした一般層を「ソーシャルレコーダー」と名付け、今後フォーカスしていく姿勢を示した。「過去1年間にわたって調査したところ、ソーシャルレコーダーがデジタルカメラ業界を最も牽引しており成長が見込める」(ペッツアーナ氏)。ソーシャルレコーダーは、写真をオンラインアルバムやSNSなどで共有して活用する部分が過去の写真ファンとは異なるとしている。

 マンフロットはこれまで、プロやハイアマチュアをメインターゲットにして製品を開発してきたが、今回、新コンセプト「Imagine More」(イマジン モア、“もっと創造してごらん”の意)を立ち上げ、世界市場でソーシャルレコーダーにもアピールする。Webサイトで写真を学べる「Webスクールオブエクセレンス」といった施策も行なう。「世界で1億5,000万人のユーザーを引きつけたい」(ペッツアーナ氏)と話した。

畳むとフラットになる「POCKET三脚」がブースでは特に人気。レンズ交換式カメラ用とコンパクトカメラ用を用意する脚を折りたたんだところ。付けっぱなしでもほとんど邪魔にならない
力を入れるソーシャルレコーダー向けの「390」シリーズと「COMPACT」シリーズ三脚も試すことができる。写真を始めたばかりのユーザーに向けるCOMPACTシリーズのフォトムービーキットに付属する自由雲台は、動画モードと静止画モードを切り替えられるのが特徴。動画モードでは上下パンと水平パンのみに動きを制限できる。静止画モードでは自由雲台と同じ動きになる。グリップのダイヤルで固定力を調節可能。片手で操作できるとしている
マンフロットが扱うバイテックグループのブランドマンフロットではバイテックグループ以外のブランドも扱っている
ブースのジッツオコーナーでは、正式発表したコンピューター制御雲台「アテナ」を試すことができるカタやナショナルジオグラフィックの製品もブースに並んだ

 併せて、カメラバッグやアパレル製品も一新する。マンフロット創業者の名を冠した「リノ」や“スタイル”を意味する「スティーレ」の2ラインで展開する。

イタリアはファッションデザインだけでなく、工業デザインでも優れたものが多いと説明した
カメラバッグブランドのポジショニングマンフロットは3つのカメラバッグブランドを有していることから、さまざまなユーザーのニーズに応えられるとする

 イタリア・ミラノのデザインハウス「IDEE CONSULTING」と共同で開発した製品で、他社にはまねのできないデザインだとする。カメラバッグは、カメラを収納している用には見えない高いデザイン性が売りとしている。リノコレクションは、プロカメラマンを想定したライン。高級レザーやケブラーといった高級・先端素材を採用している。一方のスティーレコレクションは、ソーシャルレコーダー向けのラインになっており、通勤、通学、散歩といった日常のシーンで小型のレンズ交換式デジタルカメラを持ち運ぶことなどを想定している。

リノコレクションの一例
スティーレコレクションの一例スティーレではコンパクトデジタルカメラ用のポーチも用意する

 発表会では新コレクションを身につけたモデルによるショーも行なわれた。

発表会ではフォトグラファーのシンヤケイタ氏によるアトラクションも実施暗くした部屋で長時間露光を行ない、手に持ったライトで絵を描くというもの。三脚ならではの活用提案をした
できあがった写真。「パーティーなどでやってみると盛り上がります」(シンヤ氏)



(本誌:武石修)

2011/2/11 15:08