タムロン、同社初の超音波モーター搭載レンズ「SP 70-300mm F4-5.6 Di VC USD」を開発発表


 タムロンは、交換レンズ「SP 70-300mm F4-5.6 Di VC USD」(Model A005)の開発を発表した。発売時期、価格は未定。キヤノン用、ソニー用、ニコン用の発売を予定している。

SP 70-300mm F4-5.6 Di VC USD

 タムロン創業60周年を記念して開発中という望遠ズームレンズ。特殊硝材「XLD」の採用などにより、クラス最高レベルの高画質を目指すという。また、タムロン初の超音波モーターも搭載する。35mm判のイメージサークルに対応。

 XLD(Extra Low Dispersion)レンズは、色収差を低減するLD(Low Dispersion=異常低分散)レンズよりもさらに高度な補正能力を持つという特殊硝材。的確な色収差補正により、シャープでコントラストの高い描写性能を実現したという。レンズ構成は12群17枚。

 また、タムロンとして初の超音波モーター「USD」(Ultrasonic Silent Drive)を搭載。モーター駆動の制御回路やソフトウエアを独自開発し、精度の高い快適なピント合わせを実現したとしている。

 SP AF 17-50mm F2.8 XR Di II VCなどに続き、手ブレ補正機構「VC」(Vibration Compensation)も内蔵する。補正効果は約4段分。なお、ソニー用はVCを搭載しない。

 絞り羽根は9枚。フォーカシングで全長が変化しないインナーフォーカスを採用。前玉が回らないためPLフィルターも利用しやすい。

 レンズ面には、反射を抑える新BBARマルチコーティングを採用。短波長域の透過率アップと長波長域への拡大を両立したという。さらに、インターナル・サーフェイス・コーティング(レンズ貼り合わせ面へのコーティング)をすべての貼りあわせ面に採用している。

 最短撮影距離は1.5m。最大撮影倍率は1:4。

 フィルター径は62mm。本体サイズは142.7×81.5mm(全長×最大径)、重量は765g(数値はいずれもニコン用)。花形フードの標準添付を予定している。

 なおタムロンは本レンズを皮切りに、機種名の簡略化を行なう。従来の機種名にあった「AF」(オートフォーカス)、「LD」(異常低分散ガラス)、「Aspherical」(非球面レンズ)、「[IF]」(インターナルフォーカス)、「MACRO」(1:4よい最大倍率が大きい)といった表記をなくす。理由は、商品名の視認性向上を目指すためとしている。

(本誌:折本幸治)

2010/3/9 18:24