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Hasselbladカメラをブラッシュアップした「OPPO Find X9」
パノラマカメラの名機XPANを再現したUIも
2025年12月16日 19:53
オウガ・ジャパン株式会社は、「OPPO」ブランドのハイエンドスマートフォン「OPPO Find X9」を発表した。Hasselbladとの協業で共同開発したカメラが特徴で、往年のXPANカメラのUIやシャッター音を再現したほか、「見栄えのいい色ではなく、記憶に残る色、見たままの色を残す」という「Hasselbladナチュラルカラーソリューション」を実現させたとしている。
取り扱いキャリアはKDDI、MVNOや家電量販店、ECサイトなど。価格はオープンモデルで14万9,800円。発売は12月23日(火)からとなっている。
Hasselbladの色だけでなくカメラも再現
OPPOとHasselbladの協業は、過去4年間にわたってハイエンドのFindシリーズにおいて実施されてきた。この協業では、Hasselbladの技術者と色のすり合わせを行い、Hasselbladナチュラルカラーソリューションの基準を満たすことに努めてきたという。
Find X9では、新たに画像処理エンジンとして「LUMOイメージエンジン」を搭載。SoCには、日本のスマートフォンで初めてMediaTek「Dimensity 9500」を採用した。このDimensity 9500のNPUなどを生かした画像処理に最適化したエンジンを新開発したという。
カメラは「4眼」構成とされるが、通常の撮影に使われるのは超広角、広角、望遠の3つのカメラで、残る1つは「マルチスペクトルカメラ」となっており、高精度な色再現を実現するために活用される。
デザインとしては、背面の中央にカメラを配置するのではなく、正面から見て左上にカメラが集約された。これはデザイン性と操作性を両立させることを目指したとしており、構えた時にカメラに指が触れにくく、カメラを構えたときの操作性向上を狙ったという。
3つのカメラはいずれも5,000万画素のセンサーを搭載。メインとなる広角カメラはソニー製LYT-808センサーを採用し、Find X8に比べて光を取り込む量は約57%増加した。レンズの焦点距離は35mm判換算23mm相当、開放F値はF1.6。
超広角カメラは、焦点距離が同15mm相当となっており、開放F値はF2.0。望遠カメラは同73mm相当でF2.6。広角・望遠の2つのカメラには光学式手ブレ補正も搭載されている。
デジタルズームは最大120倍まで対応。AIによって画質を補正し、遠くの被写体を捉えられるとしている。
4つ目のマルチスペクトルカメラは、9つのスペクトルチャンネルを読み取り、画像を48分割して色温度を検知・解析。これにより、正確な色情報を検出して複雑な光源下でも見たままの色を再現するという。
このマルチスペクトルカメラとLUMOイメージエンジンで、Hasselbladナチュラルカラーソリューションの色再現を実現している、というのが今回のFind X9だとされている。
カメラ全体では、シャッター音を含めてHasselbladのテイストを引き継いでおり、「Hasselbladマスターモード」や「Hasselbladポートレートモード」、「Hasselblad高解像度」、「XPAN」などのモードも備えた。
Hasselbladマスターモードでは、オートとProの2モードを用意し、さらに細かい撮影設定ができるようになっている。ポートレートモードでは、Hasselbladの中判カメラ用レンズで撮影したような雰囲気になるように調整されており、「XCD 30」、「XCD 65」、「XCD 90」という3本のレンズをエミュレートしているという。
Hasselblad高解像度では、ピクセルビニングではなく5,000万画素での撮影が可能なモードで、高解像度ながら、高精細で明暗差のバランスもとれた描写が可能になっている。LUMOイメージエンジンがCPU、NPU、ISPの高速・高精度な並列処理によって実現しているそうだ。
なお、光学性能自体は前モデルのFind X8と同等で、新たなSoCの搭載と画像処理エンジンの新規開発による高画質化だとしている。
XPANモードは、Hasselbladのフィルムカメラ「XPAN」を再現したもので、65:24という独特の細長いアスペクト比での撮影になる。Hasselbladのミラーレスカメラ「X2D」にも同様のモードが搭載されている。
シャッターボタンの色も変わり、シャッター音もXPANカメラを再現したものとなるほか、モノクロを含むフィルムエミュレーションも搭載される。シャッターを押すと実際よりワンテンポ置いて記録される独特のUIも特徴だ。
同社のプロダクトマネージャーの中川裕也氏は、Find X9のカメラについて「人間の目の再現を目指して再設計した。大げさな加工や人工的な補正ではなく、目で見ているそのままを再現。本物の色、本物の空気感を写しとる時代になった」とアピールする。
多様なAI性能を備えたハイエンドスマートフォン
メモリ16GB、ストレージ512GBを搭載する。ディスプレイは6.6型(2,760×1,256ピクセル)のAMOLEDを採用。外形寸法は約74×157×8mm、重量は約203gだ。
OSはAndroid 16ベースのColorOS 16を搭載。本体左側面の上部にSnap Keyを搭載し、1ボタンで画面上に表示されたコンテンツを読み取って解析し、スケジュール登録や文章の要約などの様々なAI機能を利用できる。このSnap Keyはカメラの起動、シャッターボタンとしても動作し、設定で変更することもできる。
AI関連としては、Snap Keyによるアクセス性に加え、音声によるスケジュール作成や音声メモの文字起こしなどの機能も搭載する。カメラ向けには新たに「AIポートレートグロー」を搭載し、逆光で顔が暗く潰れてしまうようなシーンで、照明を当てたように明るく補正してくれる。
集合写真での目つぶりなどを他の写真から取得して合成する「AIパーフェクトショット」、不要な背景を消す「AI消しゴム」、ピンボケを直す「AIぼけ除去」、反射を消す「AI反射除去」などの機能も搭載している。
また、Findシリーズとしては初めてFeliCaを内蔵し、「おサイフケータイ」に対応した点も大きな特徴。日本人の一部でニーズが高く、技術的な問題ではなく、日本市場に対して向き合い、取り組んだ結果だと、同社の専務取締役である河野謙三氏は胸を張る。
なお、KDDI経由で購入する場合、マグネット内蔵ケースと、マグネットで装着できるセルフィースティックがセットでもらえるキャンペーンも実施される。
オープンモデルでも、数量限定でこの2点が同梱された「OPPO Find X9 限定セット」も用意されている。購入は先着順。





































