「CP+2013/フォト・ヨコハマ2013合同記者会見」が開催
一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)とフォト・ヨコハマ実行委員会は16日、「CP+2013/フォト・ヨコハマ2013合同記者会見」を横浜市内で開催した。
左からCIPA代表理事会長の木村眞琴氏(株式会社ニコン)と、林文子横浜市長 |
CP+2013の開催日程は次の通りで、節電により終了時刻を1時間短縮した前回CP+2012から、開始時刻と終了時刻は変わっていない。
- 2013年1月31日(木):12時〜17時(10時〜12時プレミアタイム)
- 2013年2月1日(金)〜2日(土):10時〜17時
- 2013年2月3日(日):10時〜16時
会場はパシフィコ横浜。入場料は1,000円(Web事前登録無料)。障害者手帳の持参者および小学生以下は無料。
主な出展分野は、カメラ、レンズ、フォトアクセサリー、プリンター、画像処理ソフト、携帯機器、ディスプレイ、プロジェクター、フォトフィニッシング、フォトブック、プリントペーパー、スタジオ用品・機材など。
■「世界初発表の場」を定着させる
今回のテーマは「ワールドプレミア つながる世界、広がるフォトイメージング」。
前回同様、「ワールドプレミア」への注力とITによる連携を打ち出す | ワールドプレミア(世界初発表)の数 |
ワールドプレミア(世界初発表)という面では、前回CP+2012が55機種、前々回のCP+2011が45機種。開催時期の近い米国でのイベントCES/PMA(2012)では、32機種だった(いずれもカメラボディ、レンズ、コンパクトカメラ、プリンター、ストロボ、アクセサリー)。
一方、CIPAがCP+立ち上げよりライバル視するフォトキナだが、フォトキナ2012でのワールドプレミアは47機種だったという(ただしカメラ、レンズ、プリンターのみ)。
11月20日現在の出展社数は、96社・団体(共同出展10社含む)、出展小間数は908小間。CIPA加盟の各カメラメーカーに加え、写真用品メーカー、ディスプレイメーカーなどが名を連ねている。なお前回CP+2012では、88社・団体(共同出展18社含む)、807コマだった。
見込来場者数は7万人。前回実績は6万5,120人だった。
CP+2013のメインビジュアル | コンセプト。以前から大きな変化はない |
企業・団体が新製品などを紹介する展示会場とは別に、今回もプロ・アマそれぞれを対象としたイベントが行なわれる。
まずマーケティング関連では、初日のキーノートスピーチ(1月31日13時〜14時)を担当するのは、CIPA代表理事会長の木村眞琴氏(株式会社ニコン)。事前登録制となっている。
さらにインフォトレンズによる「デジタルイメージングセミナー」、CIPAおよびGfKの「グローバルマーケットセミナー」を開催。
技術者向けには「上級エンジニアによるパネルディスカッション」「CP+技術アカデミー」といった、関係者向けのイベントが催される。
また、クリエイター向けの施策で特徴的なのは、「プロ向け動画エリア」を展示会場に設けること。銀一、グラスバレー、駒村商会、ザハトラーなど14社が出展する。
毎回カメラファンでにぎわう日本カメラ財団・日本カメラ博物館ブースでは、会期中を通して「カメラグランプリ30周年記念展〜受賞機種に見るカメラ30年のあゆみ〜」が行なわれる。
それに連動して、2月2日には「グランプリ30年に見るカメラの進歩」が開催。過去受賞した歴代カメラを中心に、パネラーがカメラ技術の流れや周辺について語る内容となっている。パネラーは赤城耕一氏、河田一規氏、甲田謙一氏、那和秀峻氏、山田久美夫氏を予定とのこと。
前回と同じく、写真家が講師を務める「エンジョイフォトステージ」も2月2日〜2月3日の土日にかけ開催される。
写真展示としては、おなじみとなった「御苗場」や、「PHOTOGRAPHERS SUMMIT番外編」、「Open Show CP+2013」などが展開される。
海外からの出展社は現在8社(前回10社)。低調の要因を寺田氏は「中国との問題もあり、出展社は少ない。あまり良い状況ではないが、引き続き増やす努力はしていきたい」と説明した。
■フォト・ヨコハマでは50イベントを実施
CP+2013と同時期に開催される「フォト・ヨコハマ2013」は、横浜市によるイベント。撮影会、写真展、フォトコンテストなどを2013年1月〜3月にかけ集中的に開催する。会期中に計50イベント、35万人の動員を目指す。
CP+2013の会場、パシフィコ横浜を含む横浜市では、1〜3月に「フォト・ヨコハマ」が開催される |
目玉は横浜美術館で行なわれる企画展「ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家」(1月26日〜3月24日)。ロバート・キャパとその公私にわたるパートナーで、女性初の報道写真家ともいわれるゲルダ・タローの作品をそれぞれ個展として構成する。
横浜美術館には193点にのぼるロバート・キャパの作品が所蔵されているが、すべてを展示するのは今回が初めてとのこと。また、ゲルダ・タローの作品も80点以上におよび、日本初で公開される。CP+2013の入場証があれば、入場券1,100円が700円の割引となるほか、パシフィコ横浜と横浜美術館との間で無料シャトルバスが運行する予定。
企画展「ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家」を開催 |
この企画展にちなみ、CP+2013の会場でもあるパシフィコ横浜アネックスホールにおいて、1月31日には戦場カメラマン渡部陽一氏によるトークショーを開催。横浜美術館の担当学芸員とキャパについて語り合うという。
また、横浜を舞台に行なわれる写真撮影ツアー「恋するヨコハマ★Photo Tour & Contes」も開催される。週末を中心に、各回募集テーマを設けて実施もの。プロカメラマンや専門の講師が同行する。カメラ女子をターゲットとした回と、コスプレイヤーをターゲットとした会の2回を企画。前者は雑誌「カメラ日和」、後者は「日刊スポーツ新聞社」とのタイアップになる。
記者発表会に出席したCIPA木村会長は、フォト・ヨコハマとの連携について、次のように述べている。
「歴史あるフォトキナは、ケルンの街のイベントして定着している。期間中はケルン全体が写真の街になる。ハードと文化が融合することで、全体としての写真文化がアピールできるのでは。横浜市との関係も同じ。街全体で取り組んでもらえるのはありがたいことです」
2012/11/20 19:24