国分光明写真展「青い森の里村景況」(ニコンサロンbis新宿)




「里村」という言葉の響きは、作者が少年時代に暮らした土地の懐かしい原風景を甦らせてくれるという。いま里村は大きく様変わりしている。特に山沿いや山間の集落では、若者の農業離れや少子高齢化による過疎化が進み、小・中学校の閉校、無人家屋や放棄農地の増加など、負の要素が年々累積している。

冬は街にいる子どもの家で暮らし、春には限界集落の里村に戻る、という老夫婦もいる。しかし、人々は厳しい社会環境の中でも明るく大らかに、しぶとく暮らしている。

展示作品は、青森県南東部、昔は南部藩領地だったので、俗に「なんぶ」と呼ばれる地方のうち、十和田市、新郷村、五戸町の山沿いや山間にある里村で撮影したものである。

豊かな水と美しい自然に恵まれ、懐かしい原風景が残る里村。そしていま、社会の荒波が押し寄せる里村。「青い森の里村景況」は、作者が見た里村の素顔である。カラー42点。

(写真展情報より)


  • 名称:国分光明写真展「青い森の里村景況」
  • 会場:ニコンサロンbis新宿
  • 住所:東京都新宿区西新宿1-6-1新宿エルタワー28階
  • 会期:2012年10月16日〜2012年10月22日
  • 時間:10時30分〜18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休

(本誌:折本幸治)

2012/10/2 00:00