【フォトキナ】ケンコー・トキナーが「AT-X 12-28 F4 PRO DX」を出品
フォトキナ2012ではカメラメーカー純正以外の交換レンズで幾つかの新製品を見ることができた。ここでは特徴のある製品を紹介したい。
■「AT-X 12-28 F4 PRO DX」を出品したケンコー・トキナー
CP+2012に展示していた「AT-X 70-200 F4 PRO FX VCM-S」のほか、新たに「AT-X 12-28 F4 PRO DX」を出品。いずれも実写はできなかった。AT-X 12-28 F4 PRO DXは発売済みの12-24mmの進化形とし、フィルター径や重量をそのままに最短撮影距離を詰めたという。
トキナーの新レンズ。左からAT-X 70-200 F4 PRO FX VCM-S、AT-X 12-28 F4 PRO DX(モックアップ) |
また、トキナー「AT-X 16-28mm PRO FX」を光学系そのままにメカ部分をPLマウントのシネレンズ化した製品を出品。同ブランド初のシネレンズとなる。来場者の反応を見つつ、2012年3月の発売を予定しているとのことだ。既存シネレンズよりかなり安い価格になるという。112mm径のフィルターが付くようになった。
AT-X 16-28mm PRO FXがベースのシネレンズ | 光学系は継承、メカ部分をシネレンズ化した |
HOYAブランドでは、2枚のフィルターガラスを斜めにカットして貼り合わせた「グラデーションNDフィルター」を参考展示。
グラデーションNDフィルター(角形) | 2枚のガラス斜めに貼り合わせている。厚さは3mm |
丸枠タイプも用意。PLフィルターのように回転する枠を採用 | 上が通常撮影、下がグラデーションNDフィルター使用 |
ブース内には、各種レンズフィルターの効果を試せるコーナーも用意。効果をイメージしやすくするため、作例も用意している。
フィルターと作例を見られるコーナーを用意 | フィルターコンテストの作品展示も行なっていた |
同社フィルターの性能を数値的に見られる展示。同社製のUVカットのフィルターを装置にかけると、濃紺から左のUV成分がカットされているのがわかる | こちらもUVカットを謳う製品(同社のものではない)だが、左に比べてカットされていないことがわかる。また、全体的に光のロスも見られる |
同社が取り扱うLENSBABY製品では、価格を抑えた「LENSBABY SPARK」を出品。絞りが開放のF5.6固定で、マウント部もプラスチック製となっている。
LENSBABYのブース | LENSBABY SPARK |
■300-600mmで最短撮影距離55cmのズームレンズ
タパックインターナショナルは、ELICAR(エリカー)ブランドの超望遠ズームレンズ「V-HQ 300-600mm[IF&ED] F4.1-5.7 MACRO 1:4」を出品した。2013年1月23日に88万8,000円で発売する予定だという。
V-HQ 300-600mm[IF&ED] F4.1-5.7 MACRO 1:4 |
35mmフルサイズに対応し、EFマウント、Fマウント、Kマウント、Cマウント用をラインナップする。またEマウント用の予定もあるとしている。
同クラスの超望遠レンズに比べて、最短撮影距離を1/10程度に短縮できるマクロ機能を搭載しているのが特徴。300mm時の最短撮影距離が55cmとなる。最大撮影倍率は1:4。
主な仕様 | 銘板 |
112mm径のフィルターを装着できる | マウント側(EFマウント) |
マクロ時にピントを合わせるリングを装備する | マウントアダプターでマイクロフォーサーズ機に装着していた |
レンズ先端から、ピントリング、ズームリンク、絞りリング、マクロリングを備え、近接撮影時はマクロリングでピントを調整する。フォーカスはMF。インナーフォーカスおよびインナーズームを採用し、操作で全長は変化しない。
レンズ構成はEDレンズ4枚を含む16群19枚。絞り羽根は10枚。最前面はプロテクトガラスとなっている。
組み込みフードを伸ばしたところ。鏡胴は三脚座に対して回転できる |
鏡胴はアルミ製で、自然環境になじむという緑のアルマイト塗装を施した。フードと三脚座は組み込み式。フィルターは前面にのみ装着可能で、径は112mm。動画撮影用途も見込んで、すべてのリングに標準的なギアを設けた。
最大径×全長は120×414mm、重量は3,750g。“100% Made in Japan”を謳っている。
■フルサイズ対応のチルトシフトレンズ
韓国のSAMYANG(サムヤン)は、チルトシフトレンズ「T/S 24mm F3.5」を出品した。2013年2月に発売する。価格は未定。国内でも発売するという。
T/S 24mm F3.5 |
35mmフルサイズに対応し、EF、F、K、Aの各マウントを用意する。フォーカスはマニュアル。レンズ構成は非球面レンズ2枚を含む11群16枚。最短撮影距離は0.2m。絞り羽根は8枚。
レンズ前面 |
チルト機構とシフト機構の間および、マウント部分が回転できるローテーション機構も利用可能。最大径×全長は110.5×60mm。
またサムヤンは、APS-Cサイズ機用の超広角レンズ「10mm F2.8」も展示していた。2012~2013年にかけて発売する予定。価格および日本での発売は未定。
10mm F2.8 | レンズ前面 |
こちらは詳細なスペックが公表されていないが、レンズの刻印から最短撮影距離は0.25mになる模様。
■マイクロフォーサーズ用シフトレンズも
B.I.G. Brenner Importは、マイクロフォーサーズ用シフトレンズ「B.I.G. SHIFT LENS 2,4/15mm MFT」を出品していた。11月に999ユーロで発売する。国内発売は未定。
B.I.G. SHIFT LENS 2,4/15mm MFT | 作例のようにパースを補正できるという |
焦点距離15mm 開放F4.5のシフトレンズ。レンズ構成は6群8枚。最短撮影距離は50cm。フィルター径は52mm。フォーカスはマニュアル。フードは組み込み。
ケース内展示で、手に取ることはできなかった。ブースでは建築物などのパースを補正できるとする作例なども展示した。
“Made in Japan”の刻印があった | フードは組み込み式 |
最大径×全長は65×45.5mm、重量は200g。
2012/9/25 16:46