百々新写真展「対岸」(銀座ニコンサロン)


シルクロードをたどれば世界一の湖がある。
1991年ソ連邦解体により沿岸共和国が独立し
ロシア、アゼルバイジャン、カザフスタン、トルクメニスタン、イランと
5つの国ができた。古来より人の往来の激しい地域。

OILとGAS資源を握る支配者たちは資金力を駆使して
この世の理想郷を創るがごとく、
出口のない海のまわりで大いなる実験を繰り広げている。
脈々と受け継がれるそれぞれの信仰は
均一化される世界に抵抗するようでもある。
人々は見えない岸を目指しカスピ海の中で
さまよえる輪廻の船を浮かべ進める。

カスピの岸に立って見えない対岸をおもう。
寄せたり引いたりしながら宇宙人が飛来するかのように
ピンポイントで沿岸の街を訪れる。
この未来があるのかないのかわからない土地を見ることで、
自らの進む岸を探しているように思える。
カラー約60点
(写真展情報より)

  • 名称:百々新写真展「対岸」
  • 会場:銀座ニコンサロン
  • 住所:東京都中央区銀座7-10-1 STRATA GINZA(ストラータ ギンザ)1・2階
  • 開催日:2012年4月11日~2012年4月24日
  • 時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休

(本誌:武石修)

2012/3/28 00:00